国の原子力規制委員会が4年ぶりに浜岡原発視察 5時間にわたり施設内20ヵ所を 津波・地震対策については… 静岡・御前崎市

 国の原子力規制委員会と規制庁の幹部らが静岡県御前崎市の浜岡原子力発電所を視察しました。

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国の原子力規制委員会が4年ぶりに浜岡原発視察 5時間にわたり施設内20ヵ所を 津波・地震対策については… 静岡・御前崎市

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根方ゆき乃記者:「2018年以来4年ぶりの視察が始まる。これから防波壁や原子炉建屋の安全対策などを確認して回る」

 29日午前、浜岡原発には9月から委員長に就任する原子力規制委員会の山中伸介委員や規制庁の幹部らが視察のため訪れました。

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 中部電力は現在、浜岡原発3号機と4号機の再稼働を目指して安全審査を申請していて、規制委が審査を進めています。ただ、規制委によりますと、今回の視察は審査に関係なく、現状把握と委員の知見を深めることを目的に行われたということです。

海抜22メートルの防波壁

画像1: 海抜22メートルの防波壁

 まず、最初に視察したのは津波対策として設置されている海抜22メートルの防波壁です。

根方記者:「先月、中部電力が新たに示した津波の想定は22.7m。しかし、この防波壁は22mしかない。今後、新たな津波対策について議論になる見通し」

 今後の津波対策が焦点となるとみられる防波壁。7年前に18mの高さから22mに強化した経緯などが説明されました。

山中委員:「この部分は、後から作ったんですか?」

中部電力職員:「そうですね。こちらがですから、4メートル上げた時に同時にこちらの部分を補強した」

 さらに、発電所周辺の安全性を確認するため、敷地内の断層が見える場所を訪れると、職員から断層の特徴などの説明を受けました。

中部電力職員:「掘っていただくと、非常に固まってしっかりしているということが見ていただける」

 現在、安全審査の中で中部電力は敷地の下には活断層がないことを示していて、規制委による審査が行われています。

画像2: 海抜22メートルの防波壁

 また、来年9月に運転開始から30年を迎える4号機の建屋内の視察では、外部に気体を放出する装置の効果の解析結果について、委員が注文をつける場面もありました。

山中委員:「やはり実際、測ったよって言われると、あ、そうですかっていう。ある程度信用できるんですけど。解析だけだとちょっと、本当にそうなんかなっていう…」

津波・地震対策については…

 5時間にわたり、施設内のおよそ20ヵ所を視察した山中委員。浜岡原発の津波・地震対策については。

原子力規制委員会 山中伸介委員:「安定的な構造だという印象を持ちましたけれども、まあ実際に津波の高さが決まって、それからその図面を見させて頂いて、プラントのいろいろ審査ということになろうかと思いますので、この点については、軽々に今申し上げることができないかなと思います」

中部電力専務執行役員 伊原一郎原子力本部長:「今やっていただいている地震、津波、それから地質の審査ですね。ここしっかり事業者として対応していく。できるだけ早く進捗させていくという事で、その先にプラント側の審査がいつできるのかというのが見えてくる、ということだと理解してございます」