消毒作業のプロが冬の新型コロナ対策を語る
数々の感染の現場を経験してきた男性が冬のコロナ対策について語りました。
● リスクベネフィット 惟村徹社長
「ダイヤモンドプリンセス号が入ってきて、日本のコロナが始まったところだったが、それまでは私たちもコロナ対策のプロでも何でもないです」
県東部の会社経営者らを対象に講演会を開いたのは富士宮市出身の惟村徹さんです。職業は「特殊清掃業」。
火災現場や住人が人で亡くなった住宅などを解体・清掃する仕事です。新型コロナの集団感染が起きたダイヤモンドプリンセス号の船内の清掃を担当し注目を集めました。
● リスクベネフィット 惟村徹社長
「あの船会社が世界に求めた。世界でトップの技術者が集まってくれと」
「できることなら自分たちの仕事を見せてやるというプライドがあるので」
オファーを受けた惟村さんはWHOや厚生労働省から新型コロナの情報を収集。
その知識と経験を生かし現在は東京や大阪の軽症者ホテルなどの清掃にほぼ、毎日出向いています。
講演会では社内の感染対策に悩む経営者らに向け、惟村さん流の対策を次々と打ち出します。
● リスクベネフィット 惟村徹社長
対策①ソーシャルディスタンスについて
「(飲食店の)床にここに待ってくださいと順番並ぶようにしてますね。距離増やしましょう。(距離を)増やさないと冬は対応できないです」
対策②薬品を吹いてから時間を置く「薬品につけてもすぐには除菌できない。この薬品は何秒、この薬品は何秒。不活化できる(時間が)決まっている」
除菌効果が出るまで次亜塩素酸は5秒程度アルコールは1分程度かかるため、時間を置いて拭き取ると効果的だということです。
参加者からはこれから増えていく忘年会についての質問が。
● 参加者の質疑応答
Q我々が外食をするときに どうしたらいいか「会食の場は、僕らの目から見ると1番危険です。
対面で座るのはよした方がいいです。食べる物にガンガン菌が落ちているから危ないです」
全国で感染が再拡大し「第3波」に入る中、惟村さんの会社では従業員の感染者はゼロです。
● 製造業 沼津市
「一般的に言われていることと、プロが言っていることって乖離していることがあって、改めて会社の中でやるコロナ対策を見直そうかなと思った」
● ホテル業 三島市
「どこまでやっても不安が払しょくできず次の対策、次の対策と考えるなかで弊社でも実践して同業者に広めていく」
特殊清掃業者が立ち入るのは新型コロナの感染が確認された施設や飲食店。従業員は常に感染リスクと隣り合わせです。
● リスクベネフィット 惟村徹 社長
「私たちができないことをやってくれてありがとうございますとか本当にいっぱい手紙とかメールをいただいた」
「怖さはあるけど、使命感とか僕ら誰かのためになりたいなと思ったところで、やっと出番が回ってきたという思い」