完全なる“平行線” 桜ヶ丘病院移転問題で市民グループからの質問状に静岡市が回答 JCHO意向を尊重の市に地元住民「全く理解できない」

桜ヶ丘病院のJR清水駅東口公園への移転に反対する市民グループが静岡市長宛てに出した公開質問状に対し、15日夜、市側が回答しました。しかし回答に市民グループは納得せず、意見は平行線をたどったままでした。

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完全なる“平行線” 桜ヶ丘病院移転問題で市民グループからの質問状に静岡市が回答 JCHO意向を尊重の市に地元住民「全く理解できない」

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地元住民:「津波浸水想定区域であっても対応できること。これなんですか?この考え方が全く市民には理解できないですよ」

静岡市担当者:「市が決めたのではなくて、その上にかっこ書きでJCHOの考え方とさせていただいています」

地元住民:「JCHOがそう言っても私たちの所は津波で心配ですよ、と言うのが市の態度じゃないですか」

 市民グループは、10月15日、静岡市長宛てに桜ヶ丘病院を、病院に隣接する桜が丘公園に移転する陳情書と移転先がJR清水駅東口公園に決まった経緯などの説明を求める公開質問状を提出していました。

 それらの質問に対し、市側が15日夜、回答しました。その中で、市は以前、病院を運営するJCHOに移転先の候補地として、清水庁舎の跡地と桜が丘公園の2カ所を提案し、最終的にJCHOが清水庁舎を選んだと説明しました。

地元住民:「(病院を)造るのは確かにJCHOかもしれないけど、住民の命を預かる当局としての認識がまるっきりない。ここは津波浸水想定区域だから他の場所を考えましょうというのが、病院と話をする市が言うべきことだと私は思いますけどね」

市担当者:「前回も申し上げた通り、コンパクトシティーを目指す清水中心市街地のですね、考え方に合致をしていること、必要な面積が確保できるという点から、当時清水庁舎を選定した」

 津波浸水想定区域内に設置するべきではない、という考え方を基本姿勢とする市民の会と、JCHOの意向を尊重しようとする静岡市の意見は平行線をたどったままでした。

清水まちづくり市民の会
望月勝代表:「なぜ津波浸水区域の所に(病院を)持っていっていいのというのがね、本来ならそこはまずいですよ、というのが普通だと思うんですよ。それがないんじゃないですか。市がちゃんと説明をして、住民が納得した中で造るならいいよ、という声もあるんですよ。それを願ってるんだけど、一切にそういう説明を私はしませんと言ってますので、わかってもらえないと動き出さないじゃないかなと思うんですよ」

 住民は15日夜の説明会の内容を精査して、再度、公開質問状を市に提出する方針ということです。