静岡県副知事「中間報告案を全否定するものではない」 リニア工事による大井川の水問題を議論する国の有識者会議で
リニア中央新幹線工事による大井川の水問題を議論する国の有識者会議が26日開かれ、中間報告案について議論されました。
およそ5カ月ぶりに開催された国の有識者会議。オブザーバーとして、静岡県の難波副知事も直接、会場に出向きました。12回目となる会議では、主に国土交通省がこれまでの経緯をまとめた中間報告案について議論されました。
JR東海は南アルプスのトンネル工事による大井川の水資源への影響の回避、低減に向けた取り組みついて説明しました。大井川の水について中間報告案にあるJRの主張に一定の理解を示した委員らですが、「流域住民の信頼が重要」といった意見が相次ぎました。
オブザーバーとして参加した難波副知事は、水の戻し方について現実的なものが提出されていないなど議論は残っているとしながらも、中間報告案について、全否定するものではないとしました。
静岡県 難波喬司副知事:「いくつか疑問点はあるが、この段階になって、疑問点をひとつひとつ、これ以上追及するのは、生産的ではない。有識者会議の先生方からも、住民に対する信頼が必要だという話もあったので、中間報告も書き直されると思う。全体としては、非常に慎重な言い回しをされていて、我々が全否定するようなものではない」
有識者会議は引き続き、中間報告案について議論し、次回、中間報告がとりまとめられる見通しです。