ナゾの300kgの鉄球 / 川勝知事「けしからん」…JR東海に不快感 / 28番目の犠牲者の遺骨が遺族に / 一気にわかる今週の静岡

 「静岡ニュース1週間」。不可解な出来事が続いた今週の静岡を振り返ります。

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ナゾの300㎏の鉄球 川勝知事「けしからん」…JR東海に不快感 28番目の犠牲者の遺骨が遺族に /一気にわかる今週の静岡

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浜松市の遠州浜海岸にナゾの鉄球…半径200mを規制して調査

 重さ300kgの「鉄球」、どこから来たのでしょうか?

東浦哲也カメラマン:「浜松市の遠州浜海岸です、黄色い物体が漂着していて周囲にはコーンが置かれています。」

画像1: 浜松市の遠州浜海岸にナゾの鉄球…半径200mを規制して調査

梅田航平記者(21日):「あちらの砂浜に見える謎の茶色い球体が鉄製とみられる不審物です。ここから200mほど離れた場所にあるのですが、その姿をはっきりと確認でき、大きさも、かなり大きいことがわかります」

 21日火曜、浜松市西区の遠州浜海岸で、「大きな丸いものが砂浜に打ち上げられている」と近くに住む女性から警察に通報がありました。県警は爆発物の危険性もあることから現場を中心に半径およそ200mを規制。その後、X線を使い5回にわたり調査したところ、内部は空洞になっていることが判明。爆発物ではないと判断し、周辺の規制を解除しました。

画像2: 浜松市の遠州浜海岸にナゾの鉄球…半径200mを規制して調査

梅田記者(22日):「危険物の可能性がなくなったきょうは、かなり近くまで近づくことができます。こちらの物体、見てみますと、かなりサビていて、一部へこんでいるところもあります」

浜松市民:「びっくりですね。どこからか流れ着いたヤシの実じゃないけど、UFOのかけらじゃないかとか」

浜松市民:「あれを見に来たんですよ、ニュースでいっぱいやっていたから。目の前で見るとデカいし、あんなのがずっとあそこに止まってたのも不思議だし、何もかも不思議ですよ」

 海岸を管理する県は23日、「鉄球」の撤去作業を行いました。

浜松土木事務所沿岸整備課 福田達樹主査:「鉄球にワイヤーをかけて重機で引っ張っていく作業をこれから始めますので、引っ張っていくときに、想定しない方向に転がる可能性もありますので、それだけ皆さん注意しながら指導にしたがってください」

原川朋華記者:「今、鉄球を持ち上げました。この重さをはかっています」

 重機による計測で、鉄球の重さは300キロと判明。砂浜をゆっくりと引きずりながら、トラックがある道路まで運び出します。防潮堤にたとり着くと、「鉄球」は、ふたたび持ち上げられて、トラックの荷台へ…。

 運搬中に「鉄球」が動かないように、砂やロープで固定していました。

原川記者:「作業開始から40分が経過しました。鉄球はトラックの荷台に載せられ、運び出されていきます」

 鉄球は、浜松市内の建設会社に一時的に保管し、県が処分を検討するということです。

画像3: 浜松市の遠州浜海岸にナゾの鉄球…半径200mを規制して調査

浜松土木事務所沿岸整備課 福田達樹主査
Q.無事に終わって気持ちはどうですか?
A.「ほっとしましたね。浜松の皆さんは心配されたと思いますし、何なんだろうという興味もわいたかと思いますけど、一連の漂着物の対応ができたということで、安心しております」
                          

「けしからんこと」川勝知事がJRに不快感

 県とJR東海との溝は、さらに深まるのでしょうか。

画像: 「けしからんこと」川勝知事がJRに不快感

静岡県 川勝平太知事(21日):「けしからんこと。双方向でのコミュニケーションを約束したはずなのに無視された。こんな勝手なことをしていいのかと」

 リニア新幹線の工事をめぐり、JR東海は、山梨県から静岡県境に向けて、ボーリング調査を始めています。これに対し、川勝知事が怒りをあらわにしています。山梨、静岡、長野の3県を貫く「南アルプストンネル」の工事。山梨と長野では、すでに工事が始まっていますが、静岡県内の区間は、まだ着工できていません。

28人目の犠牲者の遺骨が遺族の元に 

 最後の行方不明者の遺骨が返されました。熱海市の土石流災害から1年7カ月。20日、太田和子さん(当時80歳)の遺骨が、息子の朋晃さんのもとに返ってきました。

画像1: 28人目の犠牲者の遺骨が遺族の元に

太田朋晃さん(20日):「これ、中は見せられないが、母が帰ってきましたので、いろいろ長い間ありがとうございました」
「優しい母でした。正直思いだすことばかり。お帰り、寒かったね。よく頑張ったね 出てきてくれてありがとう」

 土石流に巻き込まれ、1年以上行方不明となっていた太田和子さん。1月18日、熱海港の土砂の仮置き場で捜索にあたっていた警察官が骨のようなものを見つけ、2月9日、DNA鑑定の結果、太田さんの左前腕の骨と判明しました。

太田朋晃さん:「私個人としては海まで流されたと思っていたので、骨が出てくるとは想像していなかった。1年7カ月が経ったが、やっと母が帰ってきた。母の供養ができることを嬉しく思う。あの日で止まったままの時計を今に合わせ、前を向いて歩んでいければと思う」

画像2: 28人目の犠牲者の遺骨が遺族の元に

 熱海市伊豆山の土石流災害では、太田和子さんを含め、28人が犠牲となっています。

太田朋晃さん:「こういう災害が二度と起こらないように。こういう被害者が出ないように。安全第一でやってもらえればと思う」

医療費購入に寄付金募る

 医療機器を買うために、寄付金を募っています。JR清水駅東口への移転、新築が決まっている静岡市清水区の桜ヶ丘病院。移転先の選定や建設工事の入札が不調となるなど、紆余曲折があった桜ヶ丘病院の移転ですが、いま、新たな問題が浮上しています。

画像: 医療費購入に寄付金募る

桜ヶ丘病院 森典子院長:「だいたい、どのぐらいの金額で建てられるかというのを試算しながら、予定金額を立てて入札をしたんですけども、そうこうしているうちにどんどん(建築)資材が値上がりして、何を削るかと言ったら、他の医療機器であるとか他で整備しなきゃならない部分をどうしても削らざるを得なくなってきて」

 建築資材が高騰し、建設費が当初の予算と比べおよそ2割増えてしまい、医療機器を購入するための予算を、建設費に充てなければならない緊急事態に陥っているのです。そこで、病院では医療機器を購入するための寄付金を募っています。目標額は5億円。