静岡県知事「前提が現実的でない」 リニア工事による地下水への影響小さいとする国の有識者会議について
リニア中央新幹線工事をめぐり、静岡県の大井川の地下水への影響は小さいと結論づけた国の有識者会議について、静岡県の川勝平太知事は「前提が現実的でない」と批判しました。
静岡県 川勝平太知事:「流量が維持されるという前提条件。これは科学的な議論のしかたですね。だけど、前提条件、すなわち流量が変わらないというのは現実ではありません。仮定自体が現実的ではない」
10日の会見で川勝知事が批判したのは、静岡県内のリニア工事をめぐる国の有識者会議の見解についてです。先月27日、有識者会議は「河川流量が維持されれば、トンネル掘削による大井川中下流域の地下水量への影響は極めて小さい」と結論づけました。
ただ、川勝知事は、有識者会議が工事の影響が小さくなる前提として、大井川の流量が変わらなければとした点に疑問を投げかけました。次回の有識者会議では川勝知事が強く主張するトンネル工事による湧水を全量戻す方法について議論される見通しです。