静岡5区 細野氏圧勝も構図そのまま? 吉川氏は比例復活 自民入党は…
細野氏:「なぜ野党から与党に移るのか、このことの説明をしなければならない選挙となった。この選挙区では有権者の理解を得ることが出来たのではないか、これも皆さんのおかげと考えている。きょうをもって私、細野豪志は政治家の第二の人生をスタートした。そして時間はかかるかもしれないけれども、必ずや国政のフロンラインに帰って、カムバックをして、皆さんの期待に応えたい、そのように思っております」
小選挙区で、吉川氏の比例復活を許さないくらいの大差をつけて圧勝し、静岡5区の唯一の国会議員として、自民党に入党する。これが細野氏の陣営の基本戦略でした。
細野氏:「(Q 自民党入りに向けて今後のアクションは?)これは私の方からお願いをしていることです。そしてもうすでに執行部の方々には意向は伝えてあります。したがって私の方からは、もうすでに意思表示はしていますので、あとはご判断を待ちたいというふうに思います」
ダブルスコアでの勝利に、細野氏もその戦略が前進した、と感じていたかもしれません。
一方、小選挙区での敗北が決まり、さらに惜敗率も48%という厳しい状況の中、重い空気が漂う吉川氏の選挙事務所。
日付が変わった午前0時半ごろに拍手が起こりました。吉川氏の比例東海ブロックでの復活当選が決まったのです。
愛知県で立憲民主党が苦戦し、小選挙区で落選した自民党候補が少なかったことなどが背景にあります。
事務所にあらわれた吉川氏は。
吉川氏:「東海ブロックの仲間たちが奮闘していただいた結果、議席をこぼれ落ちるような形で頂くというような数字だと私は思っている。皆さま方への感謝、これは本当に心から感謝しかない。が、一方で私自身としては未熟さ、非力さ、これを痛感せずにはいられません。あえて表現をするならば完敗、私自身は完敗だったと思う」
吉川氏は小選挙区で敗れたことの悔しさを滲ませながら、万歳三唱を行っていました。
一夜明け、細野氏はJR富士駅前で市民らに当選の挨拶を行っていました。
吉川氏が比例復活したことで、静岡5区に保守系の議員が2人いるという状況は変わらないままとなり、陣営の狙いは狂った形です。
細野氏:「(Q吉川氏比例復活については?)今回の選挙というのは、私としては正面から安全保障の問題も含めて、自民党入りを目指すんだということを訴えかけて選挙戦を戦ったのでその結果が大事だと思っている」
「(Q一方で比例復活を許した。圧倒的な勝利は細野さんにとって達成されたのか?)過半数というのは1つのラインだと思っていました。最終的にそれは確保できたというのはかなり幅広い支持を得られたのかなというふうに思っています。その中では当然だが、自民党支持の皆さん、そして公明党支持の皆さんの方が相当数含まれていますので、私としてはとにかく責任を全うしていきたいということに尽きる」
一方、同じ時間、同じ富士駅で吉川氏も、通勤客らに支援への感謝を伝えていました。
吉川氏:「(Q細野氏が過半数の得票をとったということを強調していたがこの結果は?)そうなんじゃないですか。冒頭から保守分裂と言われ方をしたり、しかも極めて劇場型の負けたら引退というような、そういったものにお付き合いさせられたなという部分はある。ただそれだけではなくて、先ほど言ったように私自身の力量不足、これは露呈したのでしっかりと研さんしてまいりたい」