システムの不具合で受付停止となった静岡県の補助金制度 19日から3倍の予算で再開へ

開始直後に受付を停止した中小企業を対象にした補助金制度について、9日静岡県は19日から 再開すると発表しました。予算は3倍に増額される見込みです。

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システムの不具合で受付停止となった静岡県の補助金制度 19日から3倍の予算で再開へ

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静岡県経済産業部 増田始己部長:
「本事案に起因するシステム停止によって補助金の申請を行うことができない事業者の方々に対して、大変なご心配ご迷惑をおかけしていることに対し、深くお詫び申し上げます」

 9日午後静岡県が会見を開き、先月開始した中小企業を支援する補助金制度をめぐる不手際について謝罪しました。

 この制度は新型コロナや物価高対策として、経費の3分の2、最大50万円を助成するというもの。

 物価高騰の影響を受ける中小企業にとって救いとなるはずでしたが…。

県経営支援課 平山伸一課長:
「(11月28日)午前10時から補助金の受け付けを開始して、午前11時半前後には予算枠8億円に到達したという状況。その時点で受付を終了すると、ホームページでアナウンスした」

 開始からわずか1時間半ほどで申請システムに不具合が発生し、受付を全て停止する事態に。

 県は見込みを上回るおよそ10億円分もの申請が殺到したことで、システムに不具合が発生した可能性があるとしていました。

 補助金制度をめぐるトラブルは、これだけではありません。

 補助金を申請した1社の事業者名や銀行口座、確定申告書の一部などが一時的にホームページで閲覧できる状況となり、外部に漏れたことも確認されています。

 不手際が重なる中、9日の会見では…。

県経済産業部 増田始己部長:
「12月19日に再開し、12月23日金曜日までの受け付けとする。また、募集再開にあたりオンライン申請だけではなく、郵送申請についても受け付ける。郵送申請については、来週の月曜日、12月12日から開始する」

 オンラインでの受付を19日から再開することに加え、新たに郵送での受付を開始すると発表しました。

 県によりますと、補助金の申請のために導入した機器に不具合が発生し、他社の情報が見られる状況になったため、システム全体を停止したということです。

県 経済産業部 増田始己部長:
「当面の対策として、申請システムにおいて不具合を起こした商品の使用を中止する。合わせて、システムの改修と安全性の検証を今行っている。その上で12月19日月曜日からシステムを再稼働させる」

 申請期間は12月19日から23日までの5日間に短縮されますが、補助金を交付する対象となる期間は、当初の来年1月末から2月末に1カ月延長されます。

 また、申請に必要な事業者の事前登録がすでにおよそ1万件に上っていることを踏まえ、県は県議会12月定例会に37億3000万円の補正予算案を提出。21日に可決・成立すれば、補助金の総額は当初の3倍の55億円に増額されます。

Q.(予算)オーバーになったら抽選なのか、そもそも県内の事業者全部が応募しても50億円に収まるはずなのか、
どちらか?

県商工業局 高橋良和局長:
「オーバーするかどうかは全体の申請総額を受け付け締め切り後すぐに確認して、どういう形で皆さんの公平性を保ちながら交付できるか、その段階で大至急検討したい」

Q.オーバーしたら再度追加補正っていうのも選択肢?

県商工業局 高橋良和局長:
「それはなかなか。まだ議会とも話をしていないし、財政当局とも話をしていないので、あらゆる選択肢の中から最善となるものを選んで対応していきたい」