静岡県・川勝知事がコシヒカリ発言撤回 謝罪会見のやり取り(4) 謝罪、撤回ですべての責任を果たしたとは思いません

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Q.いまの発言の中で、今回の発言について自戒したとのことだが、応援演説として適切だったかどうかという部分については?

A.うーん。まあ応援演説、玄人ではないので、ですから相当、プロからみると問題があったんじゃないですか。

Q.公務と政務を両立させるのは難しいと思うが、今回初めての試みだったと思うが、政務活動も続けていくというか 選挙の時に誰かの応援に立つことは、いまの時点でどう考えているか?

A.何と言いますか、さいは投げられましたね。これからまた様々な選挙が行われていく。すでに参議院補選、衆議院、これで明確に意識を持って応援に参りました。ですから、そういう政務というのは、私のこれからの4年間の知事生活の中に入ると。ですからこれは本当に、その時も公務の黒い車で行くということ一切していません。ですから自分の中で政務と公務は明確に分けていたわけだが。しかし370万の県民の方たちはそれは分かりませんよね。ですから、政務と公務は峻別しないといけない、ということでございます。ですから応援に入るということはそういうことではないかと、従ってよほどしっかり自戒しておかないと、これは関係ない人を傷つけることになりますので、本当に初めてとは言え、いい勉強になりました。

Q.政務であれ公務であれ、政治家にとって言葉は私は命だと思っているし、そう思っている方も多い。知事の場合公務でも、きつい発言、失言・暴言というのは一度や二度ではないわけだが、いくら選挙の中であったとはいえ、今回の問題は謝罪、撤回したことですべての責任を果たしたという思いか?

A.そう思いません。ともかく、これだけ多くの方が不快に思われ、あるいは傷つかれ、心配されて、多くの声が寄せられているということを、よくよく自戒しないとダメだということであります。そして政務に立つ以上、それを覚悟しないといかんと、誤解と言いますか、敵と味方に分かれるわけですから、この人の味方をしようという人に対して応援をするということは、他方と比較衡量して、味方している人を選んでいただけるように応援するというのが応援の筋だと思うので、しかしその時に言葉の使い方をよほど注意しないといけない。ただし、それは常に自戒してきたことだが、結果的にこういうことになって、もう一回自分の言葉遣いもよーく考えて、演説もしっかりと前もって組み立ててから話しをすると。その時の状況次第でやるということがこれまでだったわけだが、傷をつけたことに対しては本当に残念に思って申し訳なかったということは繰り返し申し上げておきます。

Q.わからないところがあるが、市民・県民が傷ついたことへの謝罪ということだが、きのう時点では誤解との説明に終始した印象を受けた。きのうの時点では県民・市民が傷ついたという認識はなかったのか?

A.難しい質問です。明らかに私は、2人の候補のうち1人の方が選ばれるべきという、そういう観点で言っていました。しかしながら、それ以外の方たちが攻撃されたというふうに取られておりましたし、報道の内容もですね、そういうようなふうにされると聞いている方も見ている人も、そういうふうに取りますよね。ですから、もう誤解とは言ってられないですよね。ですから、もうこれは、演説の意図ははっきりしているわけですけど、受けとめられた方がですね、傷つけられている以上、その人たちを攻撃したかのごとくなっている以上ですね、これは本当に申し訳なかったと。御殿場の皆さんを揶揄したり卑下したり、そんなこと考えたこともなかったし、今も思っていませんし、これは本当につらいです。そうとられたとすれば。ですから、そういう発言だった以上、やっぱりこれは、あの時は知事として皆さん見ていられたと思います。応援弁士というのではなく。

 しかし、もうこの6月から、10月ですか政務に一歩踏み出しました。したがって、政務に入った時の第一回目の失策といいますか、大失態だったと。

「応援演説は相手を攻撃、応援する人を立てる」

Q.きのうの会見時点では、市民から不満の声があがっていることは知っていたと思うが、きのうの会見時点では、特に傷つけたことへの謝罪は必要ないと感じていた? 誤解を解くということに専念した?

A.そうですね。説明すればわかると、お話をすればわかるという思いでおりました。つまり、それは政務で応援の演説なわけです。つまり相手を攻撃する、そしてこちらが応援する人をたてるというのが、応援の基本的な筋ですけど、これは県知事としてそういうことはしてはいけないですよね。どなたもいろんな形で、勝ち負けはあっても、両方県民ですから。そこがですね、僕の中で区別されていないように、市民の方も県民の方も、これは県知事が御殿場についてこう言っているというふうにお取りになったわけであります。

 取らざるを得ない状況でもございました。それは今、よくわかっている。御殿場市民の方々と常に寄り添うというと目線が上のように聞こえるかもしれないが、要するに一緒にやっていきたいと、全ての市町とあるいは県民全体と。そういうことでずっとやってきたので、その方たちを傷つけることはあってはならない。応援する選挙という修羅場では勝つか、負けるしかありませんから、ですから正しい者には何とか勝ってほしいという思いがある。

 それが結果的に、…対決しようと思っている方と関係ない人に名前を出したり、御殿場という、そのことによって多大な打撃を与える形になったと。そういうショックはあったと思う。相当きつかったと思う。

                  (11月10日の会見より)

(5)に続く…next Q 何回も発言で問題になっているが…