【記者解説】短期決戦の総選挙…一騎打ちの8区 県内最多4人が出馬予定の1区、5区 静岡県
石田和外アナウンサー:ここからは大島記者と。いよいよ衆議院が解散し、総選挙が19日公示31日投開票と決まりました。
大島英吾記者:はい。県内では参議院の補欠選挙も控えた中、衆議院も事実上の選挙戦となります。改めて県内で予想される構図です。8つの小選挙区で、あわせて23人が立候補を予定しています。
石田:直前になって野党共闘に動きがありましたね。
大島:はい。共産党が静岡1区と8区で候補予定者を取り下げることを正式に決定しました。
激戦…4人出馬予定の1区
大島:ただ、それでも1区は県内最多の4人が立候補するとみられています。自民党の前職・上川陽子さん、立憲民主党の新人・遠藤行洋さん、国民民主党の元職・高橋美穂さん、それに無所属の前職・青山雅幸さんです。
石田:共産党が取り下げても、1区では立憲民主党と国民民主党が競合していますね。
大島:そうです。1区では、当初からこの2つの党の一本化は難しいとみられていました。共産党も1区での立候補予定者の取り下げは、野党共闘というより「比例で当選するための活動に専念する」としています。
8区は一騎打ちか
石田:一方、8区は野党共闘が進みました。
大島:8区は共産党と立憲民主党が、前職の源馬謙太郎さんに一本化することで合意し、自民党の前職・塩谷立さんとの一騎打ちとなる見通しです。実は4年前の前回選は、こうした与野党一騎打ちという構図は県内で1つもなかったのですが、今回は8区のほか3区、7区のあわせて3つで一騎打ちの公算が大きくなっています。
石田:まさに政権選択選挙ですね。ほかに5区も4人と候補予定者が多いですね。5区は連日伝えていますが改めて整理してもらえますか。
5区 全国でも屈指の注目区 自民系が2人
大島:5区も1区と同じく県内最多の4人が立候補する見通しです。自民党の前職・吉川赳さん、立憲民主党の新人・小野範和さん、無所属の前職・細野豪志さん、それに、諸派新人の千田光さんです。今回、公明党の推薦にも影響が出ています。4年前の前回、細野さんは当時の希望の党に所属し、公明党は吉川さんに推薦を出したのですが、今、細野さんは無所属で二階派に所属し自民党入りを目指しているため、自民系が2人となり、公明党はこの5区に限って、自主投票とすることを決めました。
石田:新政権誕生直後の衆院選となりますが、どんなところが争点になりそうですか。
大島:新型コロナ対策や経済政策などが争点と言えそうです。解散から投票日まで17日しかなく、これは戦後最短です。異例ともいえる短期決戦の中、どんな結果になるのか注目したいと思います。