「これまでと違う図書館に」蔵書200万冊 9階建てで多目的ホールやカフェも…2027年度開館予定の静岡県立中央図書館 紆余曲折…かつては「ヤクザ・ゴロツキ発言」も
静岡・川勝平太知事:「強い熱い期待を持っている。情報がそこで得られるという、情報のネットワークの県における拠点になるということであるので」
蔵書200万冊…国内最大級の図書館建設へ
24日の定例会見で川勝知事がこう話したのは、JR東静岡駅近くに建設を予定している新たな県立中央図書館について。7月5日、県教育委員会は基本計画案を公表。新しい県立中央図書館の蔵書可能数はおよそ200万冊。そのうち来館者が借りることができる蔵書はおよそ80万冊となる予定で、国内の公立図書館で最大級だといいます。
イメージ図によると、建物は9階建てで、1階と2階には「交流の場」として多目的ホールやカフェなどが併設される予定です。
静岡 川勝平太知事:「旧来の図書館とイメージが違ってくるのではないかと思う。あの辺(東静岡)は若者の街に変貌できればいいかなと希望していて、単体としてではなくて、この全体の地域全体をスポーツや文化、若者が大変、集ってにぎわうような空間にできればなと期待している」
過去には「ヤクザ・ゴロツキ発言」も
県によると開館予定は2027年度後半で、総事業費は192億円を見込んでいます。着々と進みつつある“新県立図書館”ですが、過去にはこの構想をめぐって紆余曲折も…。
静岡県 川勝平太知事(県議会 2017年):「様々な選択肢を検討した結果、県立中央図書館の機能を全て東静岡に移転し、整備することが最善との結論に至りました」
現在、駿河区谷田にある県立中央図書館が建てられたのは50年以上前。老朽化が進んでいることから知事は、図書館を東静岡に移転させ、加えてホテルや飲食店などを整備する「文化力の拠点」計画を打ち出していました。
しかし。「県民への説明が不十分」などとして、県議会最大会派、自民改革会議のみならず、知事を支える県議たちからも異論が出ることに。最終的には“あの発言”が火に油を注ぐことに…。
静岡県 川勝平太知事(2019年):「ヤクザもいるじゃないですか。ゴロツキもいるじゃないですか。反対する人がいたら、県議会議員の資格はない」
「文化力の拠点」整備構想の予算を認めない自民の県議を念頭においたいわゆる「ヤクザ・ゴロツキ発言」が物議をかもしました。川勝知事は当時の発言についても24日、改めて言及しています。
静岡県 川勝平太知事(24日):「一重に私の不徳の致すところでございまして、従ってこういう公人ということで、政務の時や、あるいは様々な状況下でそういう発言が出ているが、もうそれはしないと、常時公人でいく以外にないということで、私はそれを議会で申しました。常に公人であると」
Q.ヤクザ・ゴロツキ発言など、こういったのは公人である立場での発言だったと思うが、今の反省だと、同じことがまた起きてしまうような気がするが?
A.「そうですね。間違いはすることがあると思うが、今度、間違うようなことをして、人様に迷惑をかければ、辞職するというふうに申し上げております」
様々な情報にアクセスできる
決意を新たに県立中央図書館の移転を目指すことになった川勝知事。東静岡への期待感をにじませました。
静岡県 川勝平太知事(24日):「東静岡から草薙を経て、日本平を経て三保松原に至るまでですね、一つの文化的な一体性を持たせるような、その入り口として東静岡を考えようと。そこの玄関口に、この文化力の拠点である、図書館ができるわけですけども、行ったら図書が、数十万冊バーっと並べてあるというだけではなくて、そこに行けば、県内さまざまなところの市町の図書館などとのネットワークも含め、さまざまな情報にアクセスできるような、このインフォメーションセンター的なですね、役割になるんじゃないかと」
(7月25日放送)