トップに聞く「静岡県の今年の景気」は? 「物価上昇を上回る賃上げ」の実現は?
5日午後4時半から静岡市のグランシップで開かれた静岡商工会議所の「新年賀詞交歓会」。県内の企業経営者や各種団体のトップら817人が一堂に会しました。はじめに元日に発生した能登半島地震の犠牲者に黙とうを捧げました。その後、来賓のあいさつに立った川勝平太知事はメジャーリーガーの大谷翔平選手を例えにあげて、こう話します。
静岡・川勝平太知事:「スポーツや観光は平和産業である。これはぜひ励まさなければいけない。スポーツに対しても観光に対しても、人々はお金を使い消費する。消費が活発になると、モノを供給する生産者が元気になる。これからは平和産業のために少しでも楽しいお金の使い方をしてはどうでしょうか」
燃料や物価の高騰が続く県内企業のトップたちは今年の景気をどう見通しているのか!? 2024年の景況感を天気に例えて聞いてみました。
5日開かれた静岡商工会議所の「新年賀詞交歓会」。県内経済のトップたちは今年の景気をどうみているのでしょうか。
静岡銀行 村山栄之常務執行役員:「曇りのち晴れ。期待を込めていい年になるように。コロナの時に買い上げが膨らんだお客様は、それに伴って売り上げが伸びてない。そこを我々も支援していくと、晴れにできるように頑張りたい」
静岡鉄道 川井敏行社長:「晴れが基本だが、やはり雨が。ところにより一時強い雨が降ったりやんだり、やはり政局が安定していない1年になるのかな。(アメリカ)大統領選挙もあり、(自民党)総裁選もあり、本当に大きな意思決定を政治がしていくが、その中で政局が不安定ということが、消費などいろいろなことに悪い影響を与える可能性もある」
鈴与 鈴木与平会長:「曇りのち晴れ。良くなっていくのではないかと思っている。全体に日本経済は回復基調にあると思う。あと人手不足の問題さえ解決できれば、景気は良くなっていくと思う。(人手不足には)省力化の投資もあるし、外国人労働者をどうやって正しく受け入れていくかなどいろんな方策がある」
また岸田総理は年頭所感で「デフレ心理とコストカットの縮み志向から完全に脱却する年にしたい」「物価上昇を上回る賃上げ」を必ず達成しなければならないと強い決意を示し、経済界に対し去年を上回る賃上げをお願いするとしていますが、これについては…。
静岡商工会議所 岸田裕之会頭(静岡ガス会長):「同じ名前でいいにくいが、岸田総理が一生懸命賃上げしようという話があるように、やはり賃金を上げていきながら地方の経済が回っていくという形にしたいが、実は中小企業の労働分配率は、7割から8割、そういう形になっていて、大体大企業が5割ぐらいだと言われているので、サプライチェーン全体で適正価格化することによって賃金を上げらえる原資を作っていきたいと考えている」
はごろもフーズ 後藤康雄会長:「(賃上げについては)簡単ではない。だから大企業を中心にいわゆる賃上げを模索しているが、実効があがってくるというのは、やはり後半からになってくるのかなと」
(1月5日放送)