【リニア】「水が来なくなると困る」「知事1人が思い込み強い」 50人に聞いた静岡県民の本音
7日、国交省と面会した静岡県の川勝平太知事。
国交省 村田茂樹鉄道局長:「水資源の問題、環境保全の両分野について総合的な視点で継続的に確認する新たな体制を準備している」
川勝知事「お~」
JR東海が2027年“以降”に品川~名古屋間で開業を見込んでいるリニア中央新幹線。7日の面会では、国として新たな体制を整える意向を示すなど静岡県にとってプラスになる前向きな情報も飛び出しました。
ところが、リニア問題をめぐっては、これまでスムーズとは言えない議論も繰り広げられてきています。
川勝知事(1月4日):「(リニア開業が)“2027年以降”となったので、南アルプスの自然、生態系を保全することとリニアの両立、この件についても2037年までに解決すればいいと、私は受け止めている」
これには周りから苦言も…。
静岡市 難波喬司市長(1月12日):「全く理解できない。行政の責任者としてはありえない」
水や環境に関する、いわゆる「静岡問題」について、いまだ解決の糸口が見えていないリニア新幹線。こうした状況について県民はどのように思っているのでしょうか。本音を聞いてみました。
県民の意見は
島田市民60代:「リニアに対しては、環境問題がしっかり解決されないと簡単にOKという形にはしたくない。なぜかというと、一度壊れた環境を元に戻すには、本当に何10年どころか、もう戻らないかもしれない」
Q.じっくりやってさらに遅くなったら?
A.「いいんじゃないですか。それはしょうがないと思う」
静岡市民50代:「正直、静岡に出てリニア新幹線を自分たちの足になるかといったら、そんなことがないので、別にいくら時間がかかっても、しっかりと話は詰めた方がいいと思う」
環境への影響は問題が起きたら取り戻すのが困難なことや、リニアが完成しても静岡には駅がないこともあり、しっかり議論していくべきと意見がありました。
一方、“あの問題”について挙げた方も。
島田市民50代(反対):「水が来なくなると困るので、私、島田に住んでいるが、リニアやること自体よく思っていないので、あまり進んでほしくないと思っている」
これまでも数年にわたって議論が続いてきた「水問題」。静岡県も、水問題は全て解決したわけではないという見解を示しています。やはり県民にとっては大きな関心事の1つのようです。
「早く推進すべき」という意見は
その一方で、問題解決を前提に「どんどん進めていくべき」という人も。
静岡市民50代:「できるだけ早く、やっぱりどんどん進めていかないといけないと思うので、やっぱり環境も大事だけど、もう未来に託す。道路は血流と同じだから、それとおんなじように速いこと繋げていく方がいいと思う」
静岡市民70代:「静岡県知事がね。一人思い込みが強くて、他の市町村や他県の国全体のことを考えるべきだと思う」
Q.リニア完成したら乗ってみたい?
A.「静岡は止まらないけど、死ぬ前に一回は乗ってみたい」
「慎重」「推進」はほぼ同じ
番組で街頭取材した50人はどのような意見を持っていたのでしょうか? 「慎重派+反対」が20人、「着手すべき」が21人と割合はほぼ同じでした(9人はどちらともいえない)。