「提案を少しでも取り入れてくれたら嬉しい」 小学生と高校生が町の未来をよくするための政策提言 静岡・川根本町

町の未来をよくしたい―
小学生と高校生が、町政の舵を取る町長に、堂々の政策提言です。

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「提案を少しでも取り入れてくれたら嬉しい」 小学生と高校生が町の未来をよくするための政策提言 静岡・川根本町

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小学生の発表:「川根本町の魅力を知っていたり、小学生のころの思い出が残っていたら、川根本町に戻ろうという気持ちになるのではないでしょうか」

この取り組みは、川根本町の薗田靖邦町長が10月に新たに就任したことを受け、政策提言をしようと、中川根第一小学校と川根高校がそれぞれ準備を進め、8日、高校のホールで合同で行われました。

小学生が人口減少問題を真剣に考え…

まず発表したのは、中川根第一小学校の3年生8人。中川根第一小は、現在全校児童40人で、再来年、町内2つの小学校と合併し、廃校になることが決まっています。そこで、使わなくなる自分たちの校舎を再利用するというアイデアが発表されました。

小学生発表:「(町の人から)ベビー用品がないという意見があったので、地域のお店においてもらうことができないかなと考えました。また、再編後、空いた校舎が習い事の場所、小さい子用の病院など、地域の人が集まる場所になるといいなという意見が出ました」

 児童らは、高齢化率や人口の推移など、町の基礎的なデータを調べさらに、どうしたらより魅力的な町になるのか、1年間学習してきたといいます。

 その中で、町の大きな課題の一つとして、人口減少をあげ、どうすれば川根本町に住む人が増えるのか、考えました。

小学生発表:「例えば希少な生物がすんでいる大井川や山々。とってもやさしい地域の人、私たちはこのように自然や地域の人が川根本町の魅力だと考えました。町の人や町外の人に自然を使った体験をしてもらうと、川根本町のことが好きになって、川根本町に住んでくれるかもしれません」

 児童の率直な思いに、薗田町長も、真剣な表情で耳を傾けています。

画像: 小学生が人口減少問題を真剣に考え…

高校生は財源なども考えより具体的に…

 続いて、川根高校の生徒は―

高校生発表:「既存の施設を使って子育て支援をしたいと思っていた私たちは、中川根第一小学校の校舎を使って、子育て支援の場所を作りたいと思うようになりました」

生徒らは、薗田町長が町長選の時に「子育て支援の充実」を訴えていたことを踏まえてアイデアを出しました。合併後の中川根第一小の校舎をリノベーションし24時間、いつでも受診できる小児科もある病院を造るなど子育てしやすい環境作りを進めるというものです。

 さらに、学校のプールには。

高校生発表:「プールではチョウザメを養殖します。私たちはそれをお茶のプールで育てることによって、お茶プラスキャビアでキャビアとしてブランド化して売り出し、その売り上げを運用資金にまわしたいと思います」

 高校生も、自分たちが行ったアンケート調査などをもとに、町の人が家族で遊べるスペースや、さらには観光客も集う場所にしようと、財源なども考えながら、具体的な計画を立てて発表しました。就任2カ月の町長が描くビジョンに、児童・生徒のプランはどんな影響を与えられるでしょうか。

川根本町 薗田靖邦町長:「皆さんが色んなこと、政治に対すること、町に対することも、色んなことを真剣に思ってくれる、そんなことを思いました。本当にありがとう。これから先、また委員会も立ち上げまして、色んな方向でそこの校舎も、川根高校の皆さん、こんなことを言っていたよ、だからこんなことをしていくと面白いよと、そういった提言も必ず委員の皆さんにお伝えをしていきす」

画像: 高校生は財源なども考えより具体的に…

生徒たちの思い

 町のトップを目の前に、堂々と提言を終えた生徒たちは…。

川根高校 大石司子さん(高1):「すごい、緊張しました。だけど私たちの意見とかを町長に直接伝えられることができて、いい機会になりました」

川根高校 長塚琉斗さん(高1):「僕らの提案を、全部でなくていいので、少しでも取り入れてくれたらうれしいと思います」

中川根第一小学校 鈴木悠葵さん(小3)
Q,きょうはどういう思いで発表した?
「町長さんとか、聞いてる人に伝わるように言いたかった。(川根本町に)人が増えたり、してほしい。魅力とかもまだ残っていってほしい」

川根本町の未来が、また少し明るくなりそうです。