「タケノコ発言」で懲罰処分を受けた沼津市議 静岡県が処分の取り消しを決定

 いわゆるタケノコ発言で懲罰処分を受けた沼津市議が、静岡県に処分の取り消しを求めていた問題で、県は処分を取り消す審決を下しました。

 沼津市の江本浩二市議は、2023年9月の議会で「市の土地でタケノコを掘り販売した」と発言。議会が求めた「陳謝」を拒否したため出席停止の懲罰処分を受けましたが、不服として、懲罰取り消しを県に申し立てていました。

 これについて県は、「陳謝を求める懲罰には適法性がない」と指摘、陳謝しなかったことを理由とした出席停止にも適法性がないとして、処分を取り消す決定を7日付で下しました。

 この決定について江本市議は県庁で13日会見を開きました。

●江本市議:
「大変喜ばしいことであります。しかしながら主張の全てが認められたわけではない。積み残しされた議論・問題は今後しっかりと議論して、沼津市議会の秩序を作り上げていきたい」

 今回の審決では、問題となった発言について言葉の選択は適切性を欠くと言わざるを得ず、反省と今後の発言への配慮を求めると付言がされています。

 一方、きょう取材に応じた沼津市議会の高橋達也議長は。

●高橋議長:
「適切性を欠くとしながら、自律権に基づく懲罰に適法性が認められないとしたことは甚だ疑問。本市の議会運営のみならず広く地方自治体の議会運営にも影響を与えるものであることを指摘しておく」