2025年新春 鈴木康友知事対談 厳しい財政状況から知事公舎売却?リニア新幹線工事は?
新春知事対談です。去年5月に就任した鈴木知事は、本格的な鈴木県政スタートの今年様々な改革に取り掛かろうとしています。
石田和外アナウンサー:
「2025年はどんな1年にしたいと思っているか」
鈴木康友知事:
「今年いよいよ初めて私自身が予算編成をやるし、まさに私のスローガンにある、やりますの精神で全力で頑張っていきたいと思う」
去年5月に就任した鈴木知事。
初の予算編成にあたって掲げたのが、「幸福度日本一の静岡県」と「持続可能な財政の健全化」の二本柱です。
石田和外アナウンサー:
「幸福度を上げるためにはどうしても財源がかかる一方で、財源を切り詰めなきゃいけない。この2本柱を両立させるのは大変では?」
鈴木康友知事:
「なかなか大変。施策についてはね、メリハリをつけて、厳しい財政状況の中でもね、やるべき政策にはしっかり予算付けしていかなければいけませんし、一方で、本当に県の今財政大変。もう本当、私、見て、いや、ちょっとこれまずいなっていう感じを受けました」
新年度の予算編成では財源不足が625億円に上り、3年連続で500億円を超える事態に。
財政の健全化はまさに喫緊の課題です。
知事公舎売却について
石田和外アナウンサー:
「議会の答弁では、その県有資産の売却による合理化という話もされてますけど、これは具体的に」
鈴木康友知事:
「これからまだ1つ1つ、チェックしていかなきゃいけないんですけども、まず公舎。これはもう不必要かなと」
静岡市で有数の住宅街にあり、敷地面積はおよそ433坪ある「知事公舎」。
総工費は1億2500万円、建設からまもなく37年となり、これまで歴代3人の知事が利用してきましたが、鈴木知事は入居せず、民間の賃貸マンションに住んでいます。
浜松市長時代の4期16年で、市の借金を1314億円減らした鈴木知事は、コストカットの「一丁目一番地」としてこの「知事公舎」を売却したい意向を明らかにしました。
鈴木康友知事:
「元々あれは接待用に、管轄接待なんかもあった時代に作られたいわゆる迎賓館の役割も果たしてますんで、今もうほとんどそういう必要性はなくなっていますので、住むだけであれば、本当に借り家マンションで十分でありますから。まずは1番わかりやすい公舎をどうするかというここから切り込んでいきたいなと思って」
石田和外アナウンサー:
「知事公舎売却ですか?」
鈴木康友知事:
「はい。どういう形で。それを再利用するかというのは売却も含めてですけど、議会ともしっかりとお話し合いをしていかなければいけませんのでそこは詰めていきたいと思ってます」
リニア新幹線工事について
一方で、長らく県政の重要課題となっているあの問題については・・・
石田和外アナウンサー:
「2025年は、このリニア問題に関しては、どんなところがポイントになっていきそうですか」
鈴木康友知事:
「ポイントはもう1つでして、これはもう3分野28項目に整理した課題をですね、これをクリアするってのが、工事着工の前提条件になりますので、早くこの対応を終了させるということですね。これによってですね、工事着手の前提条件が完了するということになります」
就任直後にJR東海の丹羽社長や当時の岸田総理らと面会し、スピード感を印象付けた鈴木知事。
折に触れて言及してきたのが・・・・
石田和外アナウンサー:
「あと、工事を進める中で、補償の問題はどう考えるか」
鈴木康友知事:
「これはやっぱり私は大事だと思っています。これもうずっと、これから何十年も続く事業ですので、 もうほとんど関係者いなくなるわけですよね。私ももう退任しているでしょうし、JRの社長もやっぱり定期的に変わりますし。何かもしその工事の事業の中で問題が起これば、それに対してちゃんと対処するっていう補償の部分は、きちっと決めておく必要があるし。JR東海も民間企業さんなので、この先どうなるかわかんないわけですね。ですから、そういう意味では1番信用性があるのは国なわけですから、やっぱり何らかの形で国の関与をお願いしてくということも私は必要だと思っています」
知事も社長?
2025年本格始動を迎える鈴木県政。
自治体のトップには「経営感覚」が必要だというのが鈴木知事の持論です。
石田和外アナウンサー:
「浜松市長時代に市長は社長だと言っていましたが、知事も社長ですか」
鈴木康友知事:
「そうですね、基礎的な自治体の運営っていうことの仕組みについてはですね、一緒なので。経営感覚を持って県政運営を推進していきたいと思っております」
石田和外アナウンサー:
「任期中にこの社長として、お客さん、県民にどんな約束ができますか」
鈴木康友知事:
「今、幸福度日本一の静岡県を目指すと言っておりますので、いかに県民の皆さんの幸福感や満足感を上げていくか。そのために何をしていくかってことが今度政策目標になってきますので、そういうことをですね、計画の中にも位置付けてウェルビーイングをし、県民の皆さんの満足度を上げていくということに取り組んでいきたいと思っています」