来月1日、3年ぶりに静岡市清水港で国際クルーズ船の受け入れ再開 駅前の商店街など地方経済の活性化につながるか
「雪を頂いた富士山が大きく見えています。ここは静岡市の清水港です。来月1日に、3年ぶりとなる国際クルーズ船が、ここ清水に寄港することがわかりました。実現すれば、国際クルーズ船の受け入れ再開は全国でこの清水港が初めてとなります」
来月1月、3年ぶりに再開
「ダイヤモンドプリンセス」や「飛鳥Ⅱ」など、国際クルーズ船の寄港先として、多くの豪華客船が訪れていた清水港。
新型コロナの影響で国際クルーズ船の受け入れがストップしていましたが、来月1日、3年ぶりに再開することが分かりました。
静岡市 海洋文化都市政策課 久保田哲史担当課長:
「ドイツの「アマデア」という船が清水港に入港することになります。比較的小規模な船になりますので、乗客に対しておもてなしをするクルーの割合が比較的高いということで、いわゆる高級船のような特徴があると思います」
来月清水港に訪れる予定なのは、ドイツの会社が運航する「アマデア」。
かつて「飛鳥」と呼ばれた時代を含めると、これまでに20回以上清水港を訪れています。
クルーズ船による旅行消費額は全国で年間およそ800億円
去年、業界団体が、乗客に対する乗船直前のPCR検査や、船内で陽性者が出た場合は隔離用の部屋に移すなどのガイドラインを策定。
それを受け、去年11月、国交省が国際クルーズ船の受け入れを順次再開すると発表していました。
静岡市 海洋文化都市政策課 久保田哲史担当課長:
「当然我々も、静岡市の保健所業務も含めて、非常にコロナの対策で苦労していることは当然承知しています。「ウィズコロナ」ということも世の中では定着してきていることも含めて、受け入れを進めたいなという風に、私たちの業務としては今考えているところです」
クルーズ船による旅行消費額は全国で年間およそ800億円と推計されていて地方経済の活性化につながることが期待されています。
静岡市 海洋文化都市政策課 久保田哲史担当課長:
「来てくれたクルーズ客に市内回遊をしてもらい、商店街などで買い物をしてもらうことが一番の直接的な経済効果につながると思う。無料で(港と商店街などを結ぶ)シャトルバスを運行する計画もあり、そういったことも利用しながら市内の回遊性を(高め)、クルーズ客が楽しめる仕組みづくりをしているところです」
清水駅前の活性化につながるか
商工会議所によると、JR清水駅や清水港など、清水区17地点での2022年度の総交通量は、コロナ禍前の6割ほど。
清水駅前銀座商店街もご覧のように閑散としています。
お茶を扱うこちらのお店。
以前、クルーズ船が清水に来た日には、1日20人ほどの外国人観光客が訪れたこともあるそうです。
しかし、クルーズ客が途絶え、売り上げは5%ほど減少しました。
そんな中、届いたクルーズ船受け入れ再開のニュース。
暗い雰囲気を吹き飛ばしてくれると、期待を寄せます。
中澤園茶舗 中澤利雄店主:
「3年間「まだ来ない、まだ来ない」…やっと再開できる。日本という国というか、清水を見てほしい」
Qクルーズ船再開で活気は戻る?
中澤園茶舗 中澤利雄店主:
「戻ります。それがきっかけでみんなが戻ってくると思います。期待して、みんなに来てもらえたらいいと思います」
市民も-。
清水区民80代:
「清水の街を見て、ホテルに泊まったり、お風呂に入ってほしい」
清水区民30代:
「清水が盛り上がることはとてもいいことだと思うが、ただ、清水がそれに対応できるかということもあると思うので。外国人の方がいらっしゃって、歓迎ムードを出せるかとか、『この料理にはこういうものを使っている』とか、英語などで説明できるようになることが、まず必要だと思います」