静岡県伊東市の市長選挙は新人候補が現職を破り初当選 争点は新たな図書館建設の是非

任期満了に伴う伊東市の市長選挙は新人が現職を破り初当選しました。争点となったのは、新たな図書館建設の是非でした。
「ばんざーい」
田久保真紀氏
「伊東の流れをここで変えてほしい、やっぱり政治を変えてほしいという声が一番多かったです。本当にありがとうございます」
元伊東市議の田久保真紀さん(55)は1万4684票を獲得。
現職におよそ1800票差をつけました。
午後には、市役所で当選証書を受け取りました。
Q.新図書館の建設計画中止は、市長に就任してどう表明する?
田久保真紀氏
「どういう図書館のあり方、公共施設のあり方が正解であるのか、しっかり話し合いを持って進めていきたい。そのように思っております」
伊東市立図書館
板垣亮記者:
「こちらが争点の一つとなった市立図書館です。老朽化が進んでいて、現在は外壁の工事が行われています」
建築から45年が経過し、老朽化が進み、耐震不足も課題に…。
そこで市は、近くの市有地への移転・新築計画を進めていました。
開館予定は2028年5月で、建設費は42億円。
田久保さんは選挙戦で、「建設計画の一時停止」を訴えました。
田久保真紀氏
「毎年2億円以上の維持費、これを皆さんが負担していく。それで本当にいいのか。それは皆さんの意思ですか(聴衆:違います!)」

敗戦の弁
現職 小野達也氏
「お集まりいただいた皆さん、本当に結果が出せず、心からおわび申し上げます」
1800票差で敗れた、現職の小野達也さん(62)。
自民党の県議として3期、市長として2期8年を務めてきました。
現職 小野達也さん
「争点の一つが新しく建てる図書館付きのミュージアムでした。現在の生活の中では、そういうものを作るよりも違う形をという結果の表れではないかと思っております」

市民が求めたものは
前回よりも5ポイント余り投票率が上がった今回の市長選。
伊東市民が重視したものは…。
50代
「そんなに立派な図書館はいらないと思うんですよね。でも、必要だとは思うという感じですかね。新しい風が入ったらいいかなと思います」
70代
「図書館ですか?維持費が年間2億とかってありましたよね。ちょっと変えなきゃまずいなという気持ちがあったということで」
Q.そこが一番ポイントでしたか?
「そうですね」
参院選を2ヵ月後に控える中での、現職落選という事態に、自民党県連には、驚きが広がっています。
自民党(伊東市選出)中田次城県議
「もちろん、まさかという結果です。国政の影響を伊東市長選挙が受けちゃったと思っています」
Q.コメ価格の高騰や江藤さんの問題が影響?
「それもあると思いますよ。今の国政に対する不平不満がこの地方の首長選挙を直撃した部分はあると思います」
Q.7月の参院選にも影響?
小野達也氏
「静岡選挙区も全国と同じように厳しい状況ではないかと思いますが、私がこういう結果になったことで、同志の皆さんに悪い影響が出るとしたら申し訳ないという気持ちも持っております」
