スーパーには2000円台のブランド米も “令和の米騒動”の一因の『猛暑』に強い「新品種」を静岡で開発中

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 値下がりが続くコメの価格。静岡県内の店頭にも、2000円台のブランド米が。この傾向、どこまで続くんでしょうか。

 店の入口にある、大きな張り紙。そこには、「超特価品」との言葉が…。

柳貴斗ディレクター:「あ、こちら銘柄米が2990円と3000円を切る価格で販売されています」

 税抜き2990円で販売されていたのは、青森県を代表する銘柄米「まっしぐら」。業務スーパーが今月の特売品で、一時期と比べると、かなりのお手頃価格です。

静岡市民 30代:「だいぶ安いです。ほかのスーパーもきょう回ってみたんですけど、やっぱり3000円は切っていなくて、安くても税抜き3200円とかだったので」

 それにしても、なぜここまで安くできるのでしょうか?

業務スーパー東新田店 池ヶ谷友季子さん:「全国1100店舗以上展開している業務スーパーのスケールメリットを生かして、商品を大量に一括仕入れすることで、このような価格で提供することができています」

 全国のスーパーで販売されるコメの平均価格は、直近で5キロあたり3644円。値下がり傾向が続いていて、3週連続の3600円台です。生産量が増加などにより、コメの民間在庫量は過去10年間で最も多くなっていて、まもなく始まる新米の集荷に向けて、抱えている在庫を売り切ろうと、価格は今後も下がっていくとみられています。

スーパーには2000円台のブランド米も “令和の米騒動”の一因の『猛暑』に強い「新品種」を静岡で開発中

「猛暑」に強いコメ 静岡で開発中

 コメ価格が急騰した、”令和の米騒動”の一因となったのが夏の猛暑。去年8月には、静岡市で国内の観測史上2番目となる41.4℃を記録。静岡県でも、暑さは年々厳しさを増しています。そうした中、県内では、暑さへの耐性を高めたコメの新品種の開発が進んでいました。

静岡県農林技術研究所 山下達也さん:「こちらが今回、「奨励品種決定試験」に出された静岡県オリジナルの系統になります。暑さに強くて、たくさんとれておいしい。コシヒカリを超えるようなおいしさを持っている。欠点がないのが特徴になります」

スーパーには2000円台のブランド米も “令和の米騒動”の一因の『猛暑』に強い「新品種」を静岡で開発中

 愛知県と山形県の”暑さに強い品種”を交配して生まれた静岡県独自のコメの新品種。暑さに強い品種として知られる「にじのきらめき」も、30℃以上の環境下では、全体の10パーセント程度に「高温障害」が生じますが、新品種は、それを1%未満に抑えられる、”特に暑さに強い”コメだといいます。

静岡県農林技術研究所 山下達也さん:「静岡県のこの頃の夏が暑すぎて、コシヒカリが作れなくなってきています。コシヒカリに変わる新しい品種をつくってほしいと要望があり、こちらを開発しております」

スーパーには2000円台のブランド米も “令和の米騒動”の一因の『猛暑』に強い「新品種」を静岡で開発中

早い収穫時期

 もう一つの特徴が、収穫時期です。

 高温耐性品種として知られる、「にじのきらめき」や「にこまる」よりも早い時期に収穫できるように、研究を進めてきたといいます。今は新品種として認定し、一般に流通させるために必要となる県の「奨励品種決定試験」の予備試験が行われています。

 コメの新品種の開発は、とにかく時間がかかります。今回の開発の過程でも、実際に育ててみて初めて、「稲が高くなりすぎて倒れてしまう」「収穫する前にコメが落ちてしまう」などの欠点が判明したこともあったそうです。

 稲を育てられる時期は限られる上に、数カ月単位で時間がかかるため、種を選抜して育て、改良を重ねるのは、気が遠くなるような作業の繰り返し。

 形にしたのが、現在、主任研究員の土屋さんです。

静岡県農林技術研究所 土屋寿樹さん:「私としてはまだまだこれからかなと。現場としては、いち早くほしいよと言われるんですけど、出すからにはいいものを出したい。まだ一歩目にやっと立てたところですね」

 予備試験に進むまでに10年以上。正式に品種として認められるまでは、予備試験をあと1年と本試験を2年。最短でも3年はかかるといいます。

静岡県農林技術研究所 山下達也さん:「暑さに負けないでたくさんおいしくとれる品種を育成して、農家の皆さんに供給していく。農家の皆さんも待っているので、一刻も早く良いものを選抜して、種子の安定供給に入りたいと考えています」

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