【高校野球静岡大会の注目校】 第2シード静岡高校は二枚看板で連覇狙う 昨夏147キロマーク・吉田 エースナンバー・法月
昨夏2年生で147キロをマーク 吉田優飛
去年夏、2年生ながら147キロをマークし、草薙をどよめかせた静岡高校・吉田優飛。
静岡高校 吉田優飛選手:「バッターと1対1の勝負なので、打てるものなら打ってみろくらいの気持ちで思い切り腕降って投げている」
1番を背負う法月彰弘 「絶対、甲子園に」
そんな吉田を抑えてこの夏、静高の1番を背負ったのが、法月彰弘。
静岡高校 法月彰弘選手:「吉田に負けないくらい活躍したいと思っていた。チームを引っ張って行って甲子園まで絶対導いていきたなって思う」
2人のエースが導く、静岡高校の夏連覇への道とは。
創部126年 夏の甲子園に県内最多の26回出場
創部126年、県内屈指の伝統校、静岡高校。夏の甲子園出場回数26回は県内最多。去年まで、2大会連続で甲子園出場を果たしています。
チームの中心となるのは去年の甲子園を経験した山本和輝、そして、主将:山岸廉尊。3大会連続甲子園出場へ。役者はそろっています。
静岡高校 山岸廉尊選手:「去年の夏を経験させてもらっている立場なので、アグレッシブなプレーでチームを引っ張っていけるようにしたい。甲子園で勝つにはまず、県内のチームに負けてはいけないので、そこのプライドはしっかりもって、夏はきちんと頂点がとれるように準備はしっかりやっていきたい」
春の大会の屈辱を糧に…吉田雄飛
一方、チームを支える静高投手陣。注目は、去年夏、2年生ながら県内最速(当時)147キロを記録した吉田雄飛。身長186センチ、体重84キロの大型右腕は秋に入るとチームをけん引。
その恵まれた体格と打撃センスから打者としても活躍し、4番としても打率・打点ともにチームトップクラスの成績。
まさに”二刀流”として、プロからも注目を集めるようになり、最後の夏を迎えようとしていましたが
夏の大会の2か月前…
片山真人アナウンサー実況:「あっと、高め外れましたフォアボール。フォアボール5者連続フォアボール、そして2人続けての押し出し2点目が入りました」
吉田が味わった、大きな屈辱。春の県大会決勝、先発のマウンドでわずか1アウトしかとれず、そのまま降板。チームも敗れました。
静岡高校 吉田優飛選手:「あまり感覚がよくなくて、そこからどうにかしようと思ったけど、悪い方向に行ってしまった。自分の思うようなボールが行かなくて、なんでうまくいかないんだという気持ちもあって…」
池田監督:「まだまだ整っていない部分があったが、結果はどうであれ、草薙のマウンドに上がるという、そういう経験を春にさせたかったものですから…」
3番手からエースナンバー1番背負う
厳しい結果となった春…。そこに着実に頭角を現したのが、187センチの長身右腕:法月選手です。
静岡高校 法月彰弘選手:「去年の夏に吉田はベンチに入って、夏投げていたのに対して自分はベンチにすら入れなくて、それがずっと悔しくて。ずっとライバル視はしていた」
実は法月、新チーム始動直後は3番手投手。オフシーズン、自らを徹底的に追い込み、ライバルたちの背中を追いました。
静岡高校 法月彰弘選手:「自分は下半身が弱いというのがあって、そういう面で、自分の身長とか生かしきれてなかったりしたので、ランニングのメニューとかウェートメニューとか、一生懸命取り組んできた。最近はストレートで押していけるようにもなって、大きな収穫かなと思う」
持ち味はコーナーを投げ分ける制球力。迎えた春の大会では低めにボールを集める丁寧なピッチングで、常葉橘を9回1失点と完投。要所でマウンドに立ち東海大会出場に貢献。ついには、東海大会、そしてこの夏もエースナンバーを背負いました。
池田監督:「エースナンバーの1番を、この夏の大会含めてつけてきたというのは、今の投手陣の中での位置づけとして当然のことかなと思う。試合を作ってくれる、そういう安心感のある投手ですので、彼が伸びて成長してきてくれていることがチームにとっても大きなもの」
託された思いを胸に、この夏、飛躍を誓います。
静岡高校 法月彰弘選手:「高校生活で一番目指していた大会であって、そういう大会で1番をつけられることはうれしく思うし、甲子園まで絶対導いていきたなって思う」
一方の吉田も、春以降、腕の動きをコンパクトにするなど、投球ホームを修正。直近の練習試合では自身最速の149キロをマークし、10イニングで13奪三振の好投。
背番号こそ9番ですが、打者、そして投手として最後の夏に挑みます。
静岡高校・吉田優飛選手:「4番としてもあるし、ピッチャーとしても、どの選手にも負けないようにという気持ちで試合では頑張っていきたい。最後優勝して、2年半頑張ってきたことが証明できるように頑張りたい」
2人のエースが導く夏連覇。静高の熱い戦いはもう目の前です。