パブリック・ビューイングの中止を検討 「声を出さずに拍手などで応援、守ってもらえるか…」 静岡・伊東市
「オリンピックのパブリックビューイング会場となる伊東温泉競輪場です。伊東市はこちらで行われるパブリックビューイングを中止を含めて検討すると発表しました」
静岡県伊東市 小野達也市長 :「新型コロナウイルス感染防止対策、これはやはり第一に考えなければいけない。市民の皆さまから中止すべきとの声も寄せられていることから、全面的な中止を含めた検討をすることと致しました」
29日、伊東市の小野達也市長は東京オリンピック・パラリンピックのパブリックビューイングの中止の検討を始めたことを明らかにしました。
伊東市民は
会場となっているのは最大で2000人を収容できる伊東温泉競輪場です。ここでは伊豆の国市でオリンピックの自転車競技が行われる8月上旬の2日間と伊東市出身の杉村英孝選手がパラリンピックのボッチャに出場する期間にあわせてパブリックビューイングの実施が予定されています。
伊東市 小野達也市長
「基本的には声を出さずに拍手などで応援をするようにということになりますけれども、それが2000人規模になりますと、守っていただけるかどうかということもございますので、いっそのこと、自宅でテレビで見て応援していただく、この方がベターかなと」
これまでに市民から「中止すべき」という声も多数寄せられているといいます。中止の検討に市民の受け止めは…。
60代
「65歳以下のワクチン接種券もまだ全然送られてきていない状態なので、本当に感染対策が徹底されているんだったら、パブリックビューイングも、市民がオリンピックにふれるいい機会だと思う」
70代
「私は少しでもやった方がいいと思う。何かなきゃダメだよ、やっぱり伊東でも。今のところ何にもないんだから。何か目ぼしいものやれば、結構人も集まってくるんだし」
飲食店
「本当に伊東市はコロナになって観光客の方とかお客さんが激減しているんですね。なので、(パブリックビューイングを)実施していただくと、お店的には本当にうれしい」
パブリックビューイングをめぐっては、東京をはじめ各地で中止の動きが広がっています。
観光協会「残念だけど、やむを得ない判断」
村田専務理事
伊東市観光協会の村田充康専務理事も中止はやむを得ないと話します。
伊東市観光協会 村田充康専務理事
「全国でいろんな場所でのパブリックビューイングが中止になっているということも聞いていますので、残念ですけど、仕方ないとは思います。安心安全を取って、中止というのはやむを得ない判断かなと」
市は今後、県と大会組織委員会と協議を進めた上で、7月6日をめどに開催するかどうか最終決定する方針です。
伊東市のほかにも県内では5カ所でパブリックビューイングの開催が予定されています。これまでに伊東市以外に中止の検討を表明した自治体はありません。