J1清水、王者川崎Fと激闘ドロー 平岡監督「選手は死力を尽くしました…悔しい」
清水エスパルスが、ホームで今季優勝を決めている川崎フロンターレと引き分けた。王者に前線からのプレスで対抗。前半11分、速攻の流れで右サイドの敵陣深くから西澤健太がクロスを送り、MF竹内涼が右足で絶妙の落としでファーへ。これをFWカルリ―ニョスが右足に押し込んで、今季自身10点目のゴールを決めた。
鮮やかな先制点。同21分には失点し、試合は振り出しに戻ったが、清水イレブンは、この後も川崎Fの攻撃力にひるまずにプレーした。同40分には、右サイドからのFKで西澤が低い高速クロスをニアサイドに上げると、混戦の中からMFヘナトが抜け出し、右足でグラウンダーのシュート。ボールは相手選手に当たりながら、ゴールラインを割って2点目を奪った。
後半も清水の選手たちは、全力でファイトした。王者相手に球際で激しく競り合った。しかし、時間の経過とともにゴール前を固めた。そして、逃げ切りのムードが流れてきた同44分、ゴール前で細かいパスをつながれ、わずかなギャップをつかれて失点。清水にとって約5年ぶりの川崎F戦での勝利はならず、激闘はドローに終わった。
もっとも、平岡宏章監督が就任後は、3勝2分け1敗で勝ち点11。ホームでは4試合連続負けなしとなった。
試合前、川崎Fへの敬意を示してJリーグ初の儀式
〇…清水イレブンは、今季の優勝を決めている川崎Fに敬意を表し、選手入場時に花道を作り、拍手をおくった。欧州で行われている儀式「ガード・オブ・オナー」で、Jリーグでは初の試みになった。これに川崎F側も喜び、MF家長昭博は清水の選手たちとタッチ。清水の平岡宏章監督は「たまたまそう思ったのと、運営の方の考え方が一致しました」と経緯を明かした。また、試合終了後には、清水サポーターが、今季限りで引退する川崎FのMF中村憲剛に拍手を送る場面もあった。
清水・平岡宏章監督 選手たちは死力を尽くしました。こういう試合を勝てると、1段、上に行けると思います。勝てなかったことは悔しいです。竹内、ヘナトの運動力はとても豊富でした。残り3試合、いい形で終わりにしたいです。