【阪神】優勝マジック10!今季30セーブの守護神・岩崎優独占インタビュー。元日本代表・乾貴士も激励、清水エスパルス愛も披露
岩崎投手「(プロ)10年目ですけど、やっと大きなチャンスが来ているので勝ち取りたいなと思っている」
中学から野球を始めた遅咲きの苦労人は、地元のサッカークラブ・清水エスパルスをこよなく愛する一面も。タイガースの守護神・岩崎投手を6日、静岡朝日テレビの片山真人アナウンサーが直撃インタビューしました。
片山アナ「入団してから初めてついた優勝へのマジック、守護神として、緊張や変化はありますか?」
岩崎投手「特に変わっていないですね、やることは変わらないです。マジック自体はじめての経験なので、今後どうなるかわからないですけど、目の前の試合を勝ちに行きたいです」
マウンドと同じように、インタビューの受け答えも岩崎投手は冷静。岩崎投手は、清水東高校から国士舘大学を経てドラフト6位で2014年に阪神入り。中継ぎ投手として1軍に定着し、7年連続で40試合以上に登板すると2021年には侍ジャパンメンバーとして、東京五輪金メダルにも貢献しました。今シーズンは圧巻の24試合連続無失点など、8日までに54試合登板3勝2敗30セーブをあげ、防御率は1.24を誇ります。
片山アナ「すごい数字ですが、いかがですか?」
岩崎投手「数字はあまり気にしていないですけど、自分のある程度思っている通りに出来ているかなと思います。24試合連続無失点も、無失点を心掛けているのでよかったです」
岩崎投手の持ち味は、低い重心から繰り出す伸びのあるストレート。9イニングあたり何個三振を取るかという奪三振率は10.59と高い水準ですが、実は2017年以降年々減少傾向にあり(昨季は7.20)岩崎投手は課題としていました。
片山アナ「去年、おととしと7点台だった奪三振率が3ポイント以上回復しています。投球術というか、直球をはやく見せる工夫などありますでしょうか?」
岩崎投手「(奪三振率が)だんだん下がっているなというのは自分でも気づいていた。どうにかしなきゃいけないとは思っていて、でも配球面を変えたというのもあるのかな、ボールをうまく使ったり、勝負を焦らなかったり、間合いを使ったり…」
6日の中日戦、1点リードの9回ウラ2死1塁で代打・鵜飼。一発出ればサヨナラ負けの場面で、岩崎投手はその間合いを使います。グラブを胸につけてからボールを投げるまでの間が、1球目は4秒(結果ボール)、3球目は8秒(結果空振り)、1球ごとに微妙にタイミングをずらしていて、けん制球を2つはさんだ後に7秒かけて投じた5球目で空振り三振。完全なる振り遅れで、29セーブ目をあげました。岩崎投手の直球は145km前後。160kmに迫る剛速球はなくとも、培った技術と経験で、奪三振率も改善したのです。
岩崎優投手「(160kmを出すことは)出来ないものは出来ない。自分のもっているものをしっかり出して、ほかとの違いを出せたらと思っています」
そして、岩崎投手が愛するサッカークラブ・清水エスパルスについても話を聞きました。これまでも静岡朝日テレビのスポーツ番組「スポーツパラダイス」で、オフシーズンに清水エスパルスの選手と対談などを行ってきていて、エスパルスからサプライズで贈られた背番号13入りのユニホームを自主トレなどでも着用してきました。岩崎投手の今季の練習用グラブはなんとエスパルスカラーで、内側にはエスパルスの文字まで刺繍されています。
岩崎投手「毎年練習用グラブは味のあるものを作っていて(契約メーカーZETTに)無理を言って、こんな感じでできないかって言ったらやってくれたので、うれしかったですね、満足しています」
昨季も最終節・札幌戦を現地観戦するほどのエスパルス愛がある岩崎投手。1年でのJ1復帰を目指す清水エスパルスにも、同じように阪神タイガースを愛する人がいます。その人物からのメッセージが届きました。
清水・乾貴士選手「こんにちは、エスパルスの乾貴士です。岩崎さんこんにちは」
乾貴士選手は、祖父の影響もあって大の阪神ファン。もちろん、岩崎投手の活躍もチェックしています。
清水・乾選手「岩崎さんはすごいですね、最後抑えるって点差もなかったりするのですごい重圧だと思うんですけど、でもあのポーカーフェイスの岩崎さんなら絶対できると思うので、優勝する瞬間もね最後岩崎さんにしめてもらいたい。今年はお互いいい年にしたい、僕たちはカテゴリーとしてはJ2ですけど、まずJ1に上がって阪神はセリーグで優勝、そして日本シリーズで日本一になってもらえることを願っているので、お互いそれにむけて頑張りましょう」
このビデオメッセージを見た岩崎投手は・・・。
岩崎投手「ありがとうございます、いやーなんかたくさん喋っていただいて申し訳ないなって感じです。ふふふ。乾選手がいるといないとではエスパルスも全然違うというか、存在感がすごいなって思います」
片山アナ「乾さんも言っていましたが、胴上げ投手については」
岩崎投手「そうなったらいいと思います。やっと大きなチャンスが来ているので、しっかり勝ち取りたい」
プロ入り10年。今季は新たに4年契約を結び、代役から守護神の座をつかんだ岩崎投手。阪神18年ぶりの胴上げ投手へ、清水出身の左腕からますます目が離せません。
なお、清水・乾選手のビデオメッセージの最後には、食事の誘いがありましたが、岩崎投手は「緊張してしまいそうで、不安です」と笑っていました。
(静岡朝日テレビ「スポーツパラダイス」9月8日放送内容)