「1分半の動画」で演技を審査 コロナ禍のエアロビック全国大会 静岡・袋井市
今年の大会は「動画で審査」に
1月23日、袋井市にある体育館「さわやかアリーナ」で県内のエアロビックの選手およそ30人が集まりました。熱のこもった演技をする選手たち。
しかし本来はこの日の前日、600人近くが集まる16歳以下の全国大会が、この「さわやかアリーナ」で開催されるはずでした。それがコロナ拡大のため、直前になって会場での開催が中止に。代わりに1分半の動画を集めて審査する方法に変更されました。
コーチ:(動画チェックして)「手が映らないから。もうちょっと。上がる時柔らかかったから、くっと上げないと映らないもんね。頑張って」
「見せてナンボ」のスポーツが…
エアロビックは「健康」のための運動療法として始まったエアロビクスをもとに、「競技」としての要素を強くして1980年代から発展してきました。全国の競技人口はおよそ1600人。難易度や芸術点などの総合点で競う「採点競技」で、審査の目だけでなく観衆の応援や視線があることで上達につながっていく、いわば「見せてナンボ」のスポーツなのです。
しかし今回はカメラに向かっての演技。このチームは一度撮影した動画を確認して…。
ミーティング:「後ろの2人が隠れてる」
「位置をさ、ちょっと左に来れる?」
画面でどう映っているかもポイント。修正点をチェックします。
円陣:「せーの」
「おー」
コロナ対策のため円陣は広めに、掛け声は小さめで・・・。再び演技に臨みます。
参加者は困惑もひたむきに…
参加者:「なかなか息が合わなくて練習をたくさんしたんですけど、お客さんがいない中だけど、練習は普通の大会と変わらず一生懸命にできました」
参加者:「全国大会の舞台で踊るのが目標でもあったので、リモート(動画審査)になったのはくやしい思いがあったんですけど、リモートはリモートで親が近くにいる中で笑顔で楽しく出来ました」
今回の動画審査の結果は、来月上旬に発表される予定だということです。
静岡県エアロビック連盟
坂本里津子 理事長:「まだ不安定な状況ですから、いつ(通常の)開催されるかわかりませんが、出来る環境のもとで各選手が出来る手で毎日コツコツとやることが全てだと思っております」
またいつか大観衆の前で演技することを願い、選手たちはひたむきにエアロビックに向き合います。