「必ず勝ち点3を取って、歓喜に近づけるように…」 清水エスパルスJ1残留をかけて運命の浦和戦へ
J2降格圏が迫る状況でも、残留へ望みをつなぐことができた1つの要因は監督交代による、チームの変化です。
今シーズンのエスパルスは、ロティ―ナ監督のもと日本代表のゴールキーパー・権田を始め積極的な補強を行い、上位進出を狙いましたが、リーグ戦 4試合を残しての順位は、降格圏ギリギリの16位。
すると、今月4日、エスパルスは、成績不振を理由にロティ―ナ監督の契約解除を発表しました。そんななか、クラブの命運を託されたのは、クラブのOBで去年もシーズン終盤に監督としてチームを立て直した平岡宏章コーチでした。
平岡監督:「これからさらにエスパルスが強くなっていくために、自分の全てを捧げるつもりでこの4試合をやっていきたい。選手たちには伝えましたが、犠牲心と一体感、その辺に尽きると思う」
平岡新監督がとにかくチームに求めたのは、球際に厳しく決してあきらめない、気持ちを見せるサッカーです。
竹内選手:「誰かのために誰かが動かないといけないですし、そこの確認をもう1回監督がしてくれているというのはいい方向に進むとは思います」
そして就任から、わずか2日後の札幌戦。
エスパルスは、試合序盤、エース・サンタナのゴールで幸先よく先制しますが、その後、札幌に逆転を許し、厳しい展開に。それでも1点を追いかける後半38分、途中出場の滝が平岡新監督の期待に応える劇的同点ゴール!まさにチームが一体となり、引き分けに持ち込みました。
滝選手:「負けている状況だったので、どんどん前に行って強い気持ちを持って(ピッチに)入りました。平岡さんのために1点取れてよかったです」
平岡監督:「彼らが一丸となって、クラブ・サポーター、全員が一丸となって必ず残留できるようにやっていきたい」
そして先週土曜の広島戦。
負ければ降格圏に落ちる可能性もある大事な1戦に臨んだエスパルス。試合は前半30分、サンタナの2試合連続ゴールで先制します。しかしその後は、広島の猛攻を受け、我慢の時間帯。それでも、守護神・権田を中心にディフェンス陣が奮闘。最後まで1点を守り抜き、チーム全員でJ1残留に近づく、貴重な勝利を手にしました。
平岡選手:「失点を)0で抑えたこと、最後までみんな球際で戦ってくれたところ、皆集中して声かけあってやれてたことが良かったと思う」
リーグ戦は残り2試合。自動降格する4チームのうち、すでに3チームは確定しているため、残りの1枠は、湘南、清水、徳島との争いに。そして、27日エスパルスが戦う相手は6位の浦和。J1残留へ、生まれ変わったエスパルスがチーム一丸、勝利を目指します。
片山選手:「1つにまとまって組織で戦うということがすごく大事になってくると思うし、必ず勝点3を取って最大限の結果を持ち帰って歓喜に近づけるようにやっていきたい」