猛暑で牛乳の生産2割減る 牧場「牛は暑さに弱い…えさを食べないのが原因」 浜松市
浜松市西区の佐藤牧場では毎日朝夕、100頭の牛の乳をしぼっています。ところが、暑さが続く中、その量が減少しているというのです。
17日には41.1℃と、国内の観測史上最高の気温を記録した浜松市。畜産農家にも影響が出ています。
浜松市西区の佐藤牧場では毎日朝夕、100頭の牛の乳をしぼっています。ところが、暑さが続く中、その量が減少しているというのです。
佐藤牧場 佐藤忠明さん:「1割から2割は確実に減っています。この1週間の間に。やはり41.1℃の浜松の最高気温の日に、あの時から落ちちゃいました。(牛が)横になって口を開けて舌を出して、泡を吹いてハァハァやっている状況だったので、そのときにはさすがにホースで水を30分くらいかけっぱなしでした」
「えさを食べないのが一番の原因で、牛は暑さに弱いので、牛にとってみれば危機的な暑さです」
牛も夏バテで食欲減退
暑さが原因で乳の出が悪くなっているといいます。通常の夏でも1割ほどは減るということですが、今年は2割の落ち込みとなっています。
原因は牛の夏バテ。
通常1日40キロのえさを食べる牛が、暑さで食欲が落ち、30キロほどに。これでは牛が体を維持できないといいます
佐藤牧場を含む酪農家が出荷した牛の乳は、各メーカーに運ばれて、加工されます。佐藤さんによると、県内から集まる量も減っているため、各メーカーは比較的暑くない北海道や東北から牛の乳を集め、足りない分を補っているのでは、といいます。
出荷量が少なくなった分、佐藤さんたちの収入は減少しています。
佐藤牧場 佐藤忠明さん:「(通常は1日)3トン出荷しているんです。現状では2.5tを切っている状況です。それだけ減ると経営的につらい」
牛乳だけでなく繁殖にも影響
牧場ではここ数年の夏の暑さ対策として、牛舎の屋根に断熱材を入れたり、換気扇の数を増やしたり、さらには、ミストを牛に浴びせる装置も導入しました。
しかし、暑さで弱った牛は今後数カ月間、乳の出が悪い状態が続くといいます。
佐藤牧場 佐藤忠明さん:「1カ月で戻ることはないので、このまま残暑が続く…、今年中に回復してくれればいいのかなという」
「牛乳が減っただけならいいが、繁殖などに3カ月から半年の間、回復するまでかかってしまうのでとても 打撃が大きい」
牧場ではここ数年の夏の暑さ対策として、牛舎の屋根に断熱材を入れたり、換気扇の数を増やしたり、さらには、ミストを牛に浴びせる装置も導入しました。
しかし、暑さで弱った牛は今後数カ月間、乳の出が悪い状態が続くといいます。
佐藤牧場 佐藤忠明さん:「1カ月で戻ることはないので、このまま残暑が続く…、今年中に回復してくれればいいのかなという」
「牛乳が減っただけならいいが、繁殖などに3カ月から半年の間、回復するまでかかってしまうのでとても 打撃が大きい」