静岡まつり大御所役…ココリコ田中直樹さん「家康公のイメージに近づく」こだわりとは
桜舞う春の静岡に、響き渡る歓声。静岡の街に春を告げる「静岡まつり」が、2日までの3日間、開催されました。
来場客
「マスクが解禁されたのがうれしい」
「お祭り気分は、やっぱり楽しいですね」
今年、徳川家康の役を務めた一人が、ココリコの田中直樹さん。田中さんの家康姿を間近に見ようと、街中には道を埋めつくすほどの人・人・人。
実は、家康公に扮するために、ある強いこだわりを持っていた田中さん。
果たして、その効果はあったのか!?
4年ぶり“マスク制限のない”「静岡まつり」
青空に映える、うすいピンクに色づいた花びら。満開の桜が春の訪れを告げる中、4年ぶりに“マスク制限のない”「静岡まつり」が帰ってきました。静岡市葵区の駿府城公園はこの人だかり。3日間とも天候に恵まれ、93万人もの人が足を運んだということです。見頃を迎えた桜の下では、お花見を楽しむ多くの人の姿が…
静岡市の家族連れA
父「5~6年ぶりくらい(に来た)。すごい人がたくさんで、にぎやかで、お店もいっぱいあってすごい楽しい」
母「やっぱりコロナ禍でずっと自粛して、家か公園という生活だったので、久しぶりに、この満開の桜と子どもたちと、みんなで外で楽しめてすごくうれしい」
Q.お祭りにお母さんとお父さんと一緒に来て、どう?
子「楽しい。キャンディとスーパーボール」
父「キャンディとスーパーボールをゲットできたので」
静岡市民B
母「子どもたちが、お祭りがなかなか今ないので、楽しめればいいと思って」
市内からきたという5人家族。お父さんも、お祭りを楽しみにいていたそうですが…
静岡市の家族連れB
父「天気がいい中、僕はビールを飲みたいと思っていたんですけど」
Q.かなり人もいっぱいいますし、屋台も出てますが?
父「嫌になっちゃいました。もう帰りたい」
想像以上の人混みにお疲れモード…。ただ、この日は夫婦にとって特別な日だったようです。
静岡市の家族連れB
母「きょう、実は結婚記念日なんです」
父「そうだっけ? 忘れてた」
子「バカ」
母「せっかくだから、家族で思い出になればいいなと思って。」
素敵な思い出は作れたのでしょうか?
今川義元に扮した静岡・田辺市長も
はらはらと舞う桜吹雪とともに、祭りを彩るイベントが…。江戸時代の服装に身を包んだ行列が街中を練り歩く「大御所花見行列」です。そこには、この人の姿も…
静岡市 田辺信宏市長
「どうもありがとう。楽しんでくださいね」
今川義元に扮した、静岡市の田辺信宏市長です。まもなく退任。12年にわたり自身が舵取り役を務めてきた静岡の街を、まさに花道といった様子で練り歩きました。
市民「市長!市長!田辺さん!」
田辺市長「どうもありがとう。12年間ありがとうございました」
島田市出身 別所哲也さん
しかし、祭りの主役はやはり、大御所・徳川家康公です。
島田市出身 別所哲也さん
「見事な桜じゃ。美しいのう…」
「余は大変満足じゃ。さあ、それでは皆の者、花見に参ろうぞ」
2日、大御所役を務めたのは、島田市出身の俳優・別所哲也さん。地元・静岡県出身ともあって、沿道からは大きな声援が…。
沿道の声援
女性「いい男!」
男性「てっちゃん!てっちゃん!」
女性「殿!」
女性「哲也さーん!」
島田市出身 別所哲也さん
「静岡県に生まれて、この静岡まつりの素晴らしさというのを体感できたし、沿道のお客様からたくさんの声援をもらって、やっぱりお祭りっていいなと思った。桜の季節で、桜がもって本当に良かったと思うし、徳川家康公が本当に天から守ってくれたのではないかと思っている。“とびっきり”な一日になった」
ココリコ 田中直樹さん
そして、徳川家康役を務めた方は、もう一人…
ココリコ 田中直樹さん
「おはようございます。お願いします。」
お笑いコンビ「ココリコ」の田中直樹さん。家康役への意気込みを聞いてみると…
ココリコ 田中直樹さん
「たくさんの方が4年ぶりに参加して、心待ちにしているお祭りなので、まずはやっぱり、皆さんに楽しんでもらえるようなお祭りにすべく、自分も頑張れたらいい」
田中さんのこだわりは
今回、田中さんは、家康役を務めるにあたって、どうしてもこだわりたいというポイントがありました。
田中さん「ここは、あと何分ぐらいありますか?」
スタッフ「あと10分ぐらいです」
田中さん「ここ10分ぐらい? ヒゲだけ浮かないようになったらいいですね」
それは、家康公の「ヒゲ」です。こちらは、浜松市博物館に展示されている、家康公の「しかみ像」。その口元には、立派なヒゲが…。田中さんは、ヒゲをつけることで、少しでも家康公のイメージに近づけたいというのです。
●田中さんとメイクさんのやり取り
田中さん「あんまり何か…」
メイクさん「やりすぎても…」
田中さん「ニュアンス違いますもんね」
ココリコ 田中直樹さん
Q.家康っぽくなるために、ヒゲは重要なパーツ?
A.「少しでも似せられる、近寄れる雰囲気があれば、つけていきたい感じなので、まだ、探らせてもらってる感じで、どうなるかわからないんですけど、
あった方が楽しいかな」
●田中さんとメイクさんのやり取り
メイクさん「つけますね。「えー」とか言った方がいいかな」
田中さん「えー」
真剣な表情は、まさに将軍・家康公さながら。メイクと二人三脚で、ベストなヒゲを探ります。
●田中さんとメイクさんのやり取り
メイクさん「何だか、なくはない感じになってきました。長いの」
田中さん「これはこれで?」
刻一刻と出番が迫る中、ミリ単位で続く調整。果たして、田中さんは、自分がイメージする家康公に近づけたのでしょうか?
大御所花見行列が始まる1時間ほど前。スタート地点となる「東御門」前には、すでに多くの人が…。大御所の登場を、今か今かと待ちわびていました。
静岡市民:「パレードを見るために、ちょっと待ってるだけ」
Q.誰が見たいとかありますか?
A.「ココリコさんを見たい。テレビで見るぐらいだけど、面白いもんでね」
藤枝市民
父「ココリコの田中さんも見てみたい。頑張ってくださいと応援したい」
Q.お祭りはどうですか?
子「楽しいです」
Q.何が楽しかった?
A.「いろんなことがたくさんあって、ワクワクしてた」
そして始まった「大御所花見行列」
沿道の期待が最高潮になり、その時が訪れます。
「ご開門、ご開門」
田中さん「皆の者、氏真さまと一緒に、花見に参ろうぞ!」
ようやくお披露目となった、田中さん扮する家康公。笑みをたたえる口元には、立派なヒゲが…。
そして、花見に出かけるため、牛車に乗り込むと、沿道から、ひときわ大きな声援があがります。
観客
「いってらっしゃーい!」
集まった観客の声援をはなむけに、いよいよ、花見行列がスタートです。
見物客の評判は…
静岡市民
Q.田中さんかわいいですか?
A.「かわいいです。」
Q.どんな所がかわいいですか?
A.「何か顔とかが、マブい。何かキュって、キュルンとした所がかわいいです」
Q.ヒゲをつけていたことに気づきました?
A.「気づきました! 何かヒゲつけてるって。いつもと雰囲気が違って、すごいかわいかったです」
こちらの2人組、“ココリコの田中さん”のイメージと“田中さんの家康公”のギャップに驚いたようです。
静岡市民(女性)
「イメージはお笑いのイメージだったんですけど、すごい大御所っぽくなっていたので、すごいカッコよかったです。ヒゲとかもちゃんとつけていて、立ち居振る舞いがいつものテレビで見ている田中さんとはちょっと違う感じがしました。渋さが出てました。」
静岡市民(70代の女性)
「田中さーん。」
こちらの女性も、田中さんの家康姿のとりこに…
Q.向いてくれてますね。
A.「勇気を出して声かけてよかったです。カッコいいですよね。おひげが似合ってる。うふふ」
行く先々で、田中さんへの大きな声援が! 浅間神社の門前町に入っても、大御所の到着を待ちわびる人たちが後を絶ちません。お店をそっちのけで、写真を撮る人も…
そして、牛車を降りた田中さんが向かった先は家康公にもゆかりの深い、静岡浅間神社です。
「パン、パン」
神社への参拝を終えると、いよいよ花見行列も終盤です。
「2人に「ヒゲ似合ってるよ」って。2票入れば御の字」
田中さん
「帰ってまいりました。ありがとうございます。ありがとねー。ありがとう」
出発から2時間余りがすぎても、駿府城公園には、戻ってきた大御所を出迎える、多くの人の姿が残っていました。
ココリコ 田中直樹さん:「皆さんの顔がすごくよく見えましたし、声もたくさんかけてもらったので本当に、自分もそういう状況に入ったというか、いたのが久しぶりだったので、すごい自分も楽しかったです。すごくその感じが、衣装からメイク、ヒゲを含めて、色んな方が素敵な家康をつくってくれたので、もう本当にありがたかったですね。2人くらいに「ヒゲ似合ってるよ」って言われたので、2票入れば御の字ですから、2票入れば御の字ですよ、それはもう。つけたかいがありました」