2年ぶりの新茶初取引は試飲なしで… 静岡茶市場 最高値は1キロ108万円
開始以来最も早い初取引
午前7時、静岡茶市場に例年より600人ほど少ない、およそ170人の関係者が集まりました。去年は新型コロナの影響で中止されたため初取引のセレモニーは2年ぶりです。
今年は2月から3月の気温が例年よりも高く、降水量も豊富だったことから新茶の生育時期が早まり、初取引が開始された1957年以降最も早い初取引となりました。
感染防止対策として試飲は行われず、売り手・買い手ともにゴム手袋を着けて取り引きに臨みました。鼻を近づけて香りを確認することも禁止です。
最高値は1キロ108万円
売り手・JAしみず 両河内茶業会
「しっかりお茶が伸びているとか外観の色とか、そこで勝負するしかなかったですね、今年は」
買い手・岩崎功商店
「お茶の形、質、それから重さですね。それだけでだいたい経験上大丈夫です」
そろばんで交渉をし、お決まりの手締めで取引成立を知らせます。
最高値がついたのはJA富士宮の手もみ茶「さえみどり」。1キロあたり108万円です。
JA富士宮
「数え年108歳で茶寿っていう言葉があるが、非常に縁起のいい数字のなかで昨年からのコロナ禍の影響を受けて縁起のいい数字、少しでも明るい話題をみなさんに提供できたらというところで108とつけた」
産出額の首位陥落を受けて…
そして、今回話題に上がったのが、県内の茶の産出額首位陥落です。
川勝知事:「残念ながら静岡県、生産額におきまして令和元年度、鹿児島県に抜かれました。しかしながら量もさることながら質が大変重要でございます」
初取引では県内茶の平均単価が1キロあたり4207円と、前回の半額ほどになりました。静岡茶市場は、時期を早めたことによって比較的生育が遅い山間地の高級茶の収穫が間に合わなかったためとしています。
JA富士宮
「鹿児島に、数字もそうだが特に品質面でしっかりと、消費者の方に求められているものを生産側は作っていけたらいいのかなと思っている」
牧野製茶
「やっぱりおいしいものを生産して、消費者の皆さんにお届けすることが私たちの使命だと思っている」