3年ぶりの総合防災訓練 想定は震度7の巨大地震、大津波… 静岡県に見えてきた課題とは

大規模な地震に備える静岡県の総合防災訓練が新型コロナの感染防止対策をしたうえで4日、3年ぶりに行われました。

ヘリコプターで電源車両を持ち上げる訓練

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3年ぶりの総合防災訓練 想定は震度7の巨大地震、大津波… 静岡県に見えてきた課題とは

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4日の訓練は県中部の島田市や吉田町など4市町で行われ、県や市町の職員、消防や関係機関など、およそ2万5000人が参加しました。訓練は南海トラフ巨大地震が発生。県内の広い範囲で震度7を観測し、沿岸部で大津波が発生した想定で行われました。

高橋諒記者:「こちらでは、自衛隊のヘリコプターによる発電機の車両を吊り上げる訓練が行われています」

 島田市にある大井川緑地公園で行われていたのは、ヘリコプターで重さおよそ7トンの電源車両を持ち上げる訓練。この車両は災害時、道路が崩壊するなどして通行が困難になった場合にヘリコプターで被災地に運ぶことができます。1台で60世帯に電気を供給できるということです。今回初めて訓練が実施されたこともあり、多くの人の注目を集めていました。

吉田漁港では漁船が活躍

「地震発生~」

 自主防災会からは新型コロナ対策などのため人数を限定し、地元の中学生や高齢者が参加しました。吉田漁港では海上自衛隊から沖合で受け取った支援物資を、地元の漁業関係者が漁船を利用し港に運ぶ作業を行いました。
 支援物資はレトルト食品などが入った段ボールあわせて24箱で、自衛隊の車両に乗せられ近隣の小学校へ届けられました。

吉田町 産業課 
増田直人 主査:「実際これがね、人数が少ないというと状況もちょっと分からないですけどね。発災後どうなっているのかなんて実際、少人数でだとすごい大変じゃないかなと思います。」

参加した住民:「(災害時に)こういった緊急支援に頼ることになるので、それが無事運ばれてきて、どう配布されるのか問題になりますので、まだそういったことを想定するとまだやるべき訓練は他にもいっぱいありますよね」

見つかった課題とは…

今回の訓練を通じて課題も見つかりました。

吉田町 産業課 
森田浩行 統括:「受け渡しの方はスムーズにできてよかったと思います。災害の時に陸上と漁船との通信がうまくできるかとの課題はちょっと残るかなと思います」

 訓練を終えた川勝知事は・・・

静岡県 
川勝平太知事:「地域に応じたかたちでの防災訓練がなされていたと。きょう参加した人は、成果を友達や家族に伝えてもらうことで全員参加の防災訓練につなげていく一歩になった」