初の3位転落にショック『餃子の街』浜松 1日1000個提供の飲食店にオリジナル冷凍餃子開発のドラッグストアも…餃子愛は冷めず

 7日に発表された2022年の餃子(ぎょうざ)年間購入額のランキングで、浜松市は3位に陥落しました。浜松市の餃子人気は本当に低迷したのか、そして、首位奪還に燃える地元の思いを取材しました。

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飲食店での食事は対象外 店長「カウントされれば全然違う結果になった」

●五味八珍浜北インター店(浜松・北区)
 浜松餃子で有名なレストラン、五味八珍。時刻はお昼時の正午前。ピーク時に飛び交うのは…。

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「オーダー!ゴモギョ(五目ラーメンと餃子)、ラーギョ(ラーメンと餃子)入りました」

 次々と客席へ運ばれていく、浜松市民のソウルフード「浜松餃子」。こちらの店では、客のおよそ7割の注文が餃子を含んだメニュー。平日でも1日1000個ほどの餃子が提供されるそうです。

客 20代:「おいしい。浜松餃子は野菜多めなので、すごくヘルシーで食べやすい餃子」

客 60代:「おいしい。皮がコリっとして中身がたくさん入っていて、毎回餃子は食べてる」

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 ところが、こうした店で注文された餃子については…。

原川朋華記者:「お店で注文された餃子なんですが、今回のランキングには全く含まれていないということなんです」

 毎年、熾烈な争いを繰り広げる餃子の年間購入額ランキング。そのデータの基となるのは総務省が発表する家計調査です。しかし対象となる餃子は、スーパーや持ち帰り専門店などで販売される焼き餃子と生餃子。飲食店で食べるものやテイクアウト品については対象外となっているのです。

画像3: 飲食店での食事は対象外 店長「カウントされれば全然違う結果になった」

五味八珍浜北インター店 山本健太郎店長:「非常に悔しい感じがした。やっぱり多くのお客様に来ていただいているので、まさか3位だとは全然考えていなかった。正直なところ、お総菜だけではなくて、こうやってお店で召し上がる方がすごくいるし、ぜひそこはカウントしていただければ、全然違う結果になっていたのではと思っている」

無人販売所は増えているが、冷凍餃子は対象外

 調査の対象外となっている餃子はこれだけではありません。

画像: 無人販売所は増えているが、冷凍餃子は対象外

栗田麻理アナウンサー(浜松・中区):「浜松駅からすぐのところにある、浜松餃子の無人販売所です。店内に入ってみますと、こちらにはずらっと様々な種類の冷凍餃子が売られています。家庭でも手軽に食べられると人気のこの冷凍餃子ですが、実は家計調査の対象には入らないということなんです」

 コロナ禍で、街中に増えた餃子の無人販売所。こちらでは市内4つの飲食店が提供する本格的な冷凍の浜松餃子が人気を博しています。ただ、これらの冷凍餃子については、今回の家計調査では「冷凍調理食品」に分類。餃子の購入額としてはカウントされていないのです。

街の人たちは…

浜松市民 10代:「もともと冷凍餃子の方が食べるのは多い。やっぱりおいしい餃子屋の餃子をすぐに家で食べられるから家にストックしてある」

浜松市民 70代:「(浜松餃子は)食べに行くか、冷凍を買ってくるかどちらか。餃子やラーメンの店も冷凍餃子を売っているから、食べに行ってその時、冷凍食品を持って帰って来るというのもある。だからどうやって調べるんだろうと主人と話していた」

娘が浜松市在住 湖西市民 60代:
Q.もし冷凍餃子やテイクアウトなどが家計調査の対象に入っていたら浜松は何位だと思う?

A.「それはもう一番だと。絶対に他の人も(冷凍餃子を)食べているので、ぜひ一番に返り咲いてほしいと思う」

 浜松市内にある餃子の無人販売所はおよそ20店舗(番組調べ)。うち9店舗ほどで冷凍餃子が販売されていますが、こちらの購入分は全て対象外となっています。

餃子の販売に力を入れるドラッグストアも…

 そんな中、浜松餃子をもっと盛り上げようと、餃子の販売に力を入れたのは、ドラッグストアの杏林堂薬局です。

画像: 餃子の販売に力を入れるドラッグストアも…

杏林堂ピーワンプラザ天王店 志知佑馬マネージャー:「こちらになります。こちら百年餃子と言いまして、焼き餃子と生餃子で展開させて頂いている」

 杏林堂が開発したのは、なんとオリジナルブランドの浜松餃子です。現在、県西部の3店舗で販売。開店2時間ほど前から、店内で一つ一つ手作りしています。(販売店舗:杏林堂ピーワンプラザ天王店・姫街道店・新所原駅南店)

 具材だけでなく専用の皮にもこだわった餃子です。名前には「食べた方に100年健康に過ごしてもらいたい」という願いが込められています。

「浜松地域を盛り上げたい」

杏林堂ピーワンプラザ天王店 志知佑馬マネージャー
Q.ドラッグストアで餃子を売る理由は?

A.「理由としては、浜松と言えば餃子というところもあるので、どういったオリジナルの餃子で浜松地域を盛り上げていきたい。消費の貢献に繋がればというところでこういった商品を作った」

Q.売れ行きは?

A.「1日売り切れることがほとんど毎日続いている状態。非常に好評で、自信をもって販売している」

画像1: 「浜松地域を盛り上げたい」

 オリジナル餃子はこれだけではなく…。

杏林堂ピーワンプラザ天王店 志知佑馬マネージャー:「こちらが杏林堂限定で作らせていただいている杏林堂オリジナル冷凍餃子の『本当においしい餃子シリーズ』になります」

画像2: 「浜松地域を盛り上げたい」

 2010年から県内全域で販売されている冷凍餃子、「本当においしい餃子シリーズ」。2年前に新商品が加わり、現在4種類が販売されています(杏林堂薬局のオンラインショップでも購入可)。一番のこだわりは具材と皮の黄金比。種類ごとに皮の厚さを変えていて、食べた時に一番おいしく感じられるような比率に調整しているといいます。

 こちらの店では、およそ30品目ある餃子の商品の中で、いま一番の売れ筋がこの冷凍餃子だといいます。

杏林堂ピーワンプラザ天王店 志知佑馬マネージャー:「コロナ禍に入り、巣ごもり需要が高まっていく中で、こういった保存がきく餃子を家で食べられるというところから、すごく人気がある」

Q.こんな盛り上がりがあるなかで、浜松餃子が3位に下がったが?

A.「やはり、こういった餃子で盛り上げる力はあると思うので、2位ではなく1位を目指して、今後も浜松の餃子を盛り上げていこうと思う」