実はメスだったハシビロコウのビルじいさん…伊豆シャボテン動物公園長「混乱させて申し訳ない」 静岡・伊東市
伊東市の伊豆シャボテン動物公園の人気者だった「ビル」。「動かない鳥」としても有名なハシビロコウです。
推定年齢は50歳を超え、人間の年齢に換算すれば100歳以上。世界最高齢とされていましたが先月死にました。老衰とみられます。
園内には献花台が設けられ、掲示板はビルの死を惜しむメッセージであふれました。
そんな中、衝撃の事実が明らかになりました。
三浦徹記者:「長年『ビルじいさん』として親しまれていましたが、おばあさんだったことがわかりました」
ずっとオスだと思われていたビルが解剖の結果、メスだったことが判明しました。
ビルは1981年にメスのハシビロコウ「シュー」とつがいとして来園しました。
伊豆シャボテン動物公園 中村智昭園長:「当初来た時から、ペアということで、入ってきたので、先に亡くなってしまったが、メスだったので、残った一羽はオスという対応だった」
ハシビロコウはオスがメスより平均して大きいこと以外に外見上、差がないといいます。つがいでの来園ということで、繁殖が期待されていましたが…。
記者:2羽ともメスということは、もともと繁殖の可能性はなかった?
伊豆シャボテン動物公園 中村智昭園長:「そうなりますね。最初期待していたペアでというところから違ってたわけですから、残念な話ではある」
来園者は…
・親子
「鳥類は(判別が)難しいので、まあそういうこともあるんだな」
「衝撃だよね」「びっくりしたよね」
・女性2人組
「最後にわかってよかった」
「報われたよね」
生きている間も、遺伝子検査をすれば性別を調べることはできました。ただ、自由に暮らすビルを捕獲して、採血や組織の採取をする必要があることから見送りました。
伊豆シャボテン動物公園 中村智昭園長:「雌雄がはっきりしないというのは、私たち、飼育の中ではわかっていた。お客さんにとってはオスという判断でやってますので、混乱させたことは申し訳ない」
死後に判明した驚きの事実。しかし、オスでもメスでもビルじいさんが愛された事実は変わりません。