世界遺産の景観守れ 三保松原の松枯れ防止にドローンで薬剤散布 静岡・清水区
世界文化遺産・三保松原の景観を守るため、静岡市はドローンなどを使って松枯れを防ぐ薬剤の散布を始めました。
ドローンが向かう先は松並木。高所作業車に乗った担当者が慎重にドローンを操縦します。きょうから静岡市清水区の三保松原で始まった薬剤散布。松枯れの原因となる害虫「マツノマダラカミキリ」を駆除します。
静岡市では世界文化遺産の構成資産である三保松原の景観を守るため、毎年この時期に薬剤をまいています。これまで無人ヘリなどで作業をしていましたが、2019年からドローンを導入。小回りが利く上、狙った場所に効率よく薬剤をまくことができます。
散布は地上からも。こちらはスパウターと呼ばれる大型の送風機。ドローンと違い一度に広い範囲をカバーできます。
市によりますと、世界文化遺産に登録された2013年は、年間およそ800本が松枯れの被害に遭っていましたが、空と地上からの作戦が功を奏し今は年間15本ほどに減ったということです。
静岡市三保松原文化創造センター
真田剛光 所長:「しっかり保存していくこと。松枯れを予防していくことが一番重要だと思っています。富士山・三保の松原・三保の海の三位一体の姿を見ていただいて、日本人の文化・心の拠り所を楽しんでもらえたら」
薬剤の散布は19日までの3日間と、6月上旬にも行われるということです。