「絵の具を塗った感じ、すごくきれい」 富士山と紅葉が共演する湖 空から各地の映像も…静岡県紅葉スケッチ
富士宮市「田貫湖」 富士山と紅葉の共演
富士山と紅葉の共演が楽しめる、富士宮市の田貫湖(たぬきこ)。きれいに色づいたモミジやカエデなどが、今まさに見頃を迎えています。富士山と紅葉を同時に見られるのは今の時期だけ。多くの人が紅葉狩りを楽しんでいます。
見物客(富士市民):「木によって紅葉の仕方が違う。黄色とか同じ赤でも濃いものと少し薄いものと、そのグラデーションがとってもきれい。この周りの緑と一緒にね。最高です」
見物客(富士市民):「この景色、空気の良さ、もうけっこう年とってますけど、まだまだ長生きしそう。ここへ来ると」
田貫湖にはキャンプサイトがあり、11日は平日にも関わらず、多くの利用客が―。
キャンプ客(浜松市民):「湖も近いし、今は紅葉の時期で紅葉もきれいで、のどかに過ごしてリラックスできると思って来た」
Q.仕事の疲れを癒やす?
A.「そうですね」
キャンプ客:「最高だね。来るときもめっちゃ紅葉がきれいで、来る前の道もすごくきれいだった。あまり紅葉を見たことがなくて、初めての感じで、天気もいいしすごくよかった。最高ですね、本当にきれいで」
田貫湖キャンプ場 遠藤和彦支配人:「昼間は赤のコントラストで夜は暗い。朝方は富士山の白さもあり、寒いところで焚き火もしてということで、多くの客が来ている。きょうは平日ですが約80組が来ている」
Q.80組がキャンプに来ている?
A.「そうです」
Q.見物客を含めるとそれ以上?
A.「観光の方はその3倍か4倍は来ている」
空から見た紅葉は
伊地健治アナウンサー:「安倍川の源流近くにある温泉地、梅ヶ島温泉です。この辺りは標高1000mほど、紅葉の名所となっています。ちょうど今、見ごろを迎えているということですが、温泉地を囲む山の斜面をご覧ください。赤や黄色、橙…、様々な色に染まった木々が見えます」
駐車場は紅葉を楽しもうと訪れた観光客の車でいっぱいに。“秋の訪れ”を楽しんでいました。
さらに井川方面へ向かうと…。こちらは標高およそ1100メートルに位置する椹島(さわらじま)ロッジ。建物の周りに広がる険しい山々。その斜面がほとんど色付いているのがわかります。山全体が紅葉している状況。緑の部分がほとんどないため、下流の紅葉とは一味も二味も違う姿を見る事ができます。
伊地健治アナウンサー:「川根本町の観光名所、夢のつり橋です。上空から見ますとエメラルドグリーンの水面、そして山々の斜面には多くの広葉樹が色付いているのがわかります。」
大井川の支流、寸又川にかかる「夢のつり橋」。人気の紅葉スポットですが…。
台風被害の爪痕も…川根本町寸又峡 湖面とのコントラストが鮮やか
栗田麻理アナウンサー:「静岡市街地から車でおよそ1時間40分ほどの場所にある、川根本町寸又峡です。こちらでは山々が赤や黄色に色づいていて、見ごろを迎えています」
四方の山々は赤や黄色など、色とりどりに染まっています。青く染まる湖面とのコントラストが鮮やかです。この光景を一目見ようと訪れる人々の姿が…。
東京都からの観光客:「こんなに絵の具を塗った感じの色があって、すごくきれい」
愛知県からの観光客:「最高です。最高にきれい。久しぶりに見た感じ秋の風景を」
埼玉県からの観光客:「水の色と紅葉がすごく合っていた」
埼玉県からの観光客:「逆に人が少なくて、景色がよく見えると思って来た」
紅葉シーズンにもかかわらず、今年は観光客が少ないといいます。その理由は…。
エメラルド色の湖面と、色づく紅葉の中にかかる「夢のつり橋」。例年、紅葉の時期には行列ができる人気スポットですが、9月の台風15号による被害が今も残っていて、この秋は、近づくことすらできません。
こうした“観光資源”への打撃に、地元の旅館からは…。
翠紅苑 大村昭彦副支配人:「今までこの土地で60年商売をしてきて、そんなことはなかったし、寸又峡の温泉、夢のつり橋、大井川鉄道、この3つの柱で観光の案内をしている。その柱のうちの2つ、夢のつり橋と大井川鉄道がかなりの被害を受けて、やはりどうしても客足が少ない状態になっている」
しかし、鉄道が運休している中でも、車で足を運ぶ宿泊客が増えてきていて、全国旅行支援がスタートしたことで、徐々に客足が戻りつつあるといいます。
翠紅苑 大村昭彦副支配人:「まだまだ客の入りは少ないが、車を使ってこの寸又峡の素晴らしい紅葉と温泉を楽しんでもらいたい」
島田市・千葉山 ドウダンツツジが群生
西尾梓アナウンサー:「島田市の千葉山にあります“どうだん原”です。こちらではドウダンツツジが赤く染まっています。道の真ん中、紅葉に囲まれて、そしてこの近さで楽しむことができるのもこの場所の魅力です。」
島田市にある「千葉山」。 標高496mの低山です。そのハイキングコースにある「どうだん原」は今、所々で紅く色づいた秋ならではの景色を見る事ができます。
「どうだん原」は県内有数のドウダンツツジの群生地として有名で、その数はおよそ8000本だといいます。赤く染まったドウダンツツジに囲まれ、
全身で秋を感じながら、ハイキングを楽しむことができるこの場所。この日も紅葉を眺めながらハイキングを楽しむ人の姿がありました。
ハイキングに来た人(2人組)
「自分は2回目。やっぱりこのどうだん原のきれいな紅葉を見たくて来た」
「私はきょう初めて来た。彼に『いい場所があるよ』と教えてもらって。こんなにも、紅葉がきれいだと思わなかったので、来てよかったなと思っている」
ハイキングに来た人 (2人組)
「いつもここは赤くなるってテレビでもよく言われているので、きょうは来てみた」
「ほかよりも(紅葉が)早いからドウダンツツジは。早めに楽しめていい。」
中には毎年訪れているという人も─
ハイキングに来た人:「毎年来る。」
Q.春と秋に?
A.「そうです2回。きれいですね、今年は。春は白い花が咲くが、秋は秋でまたきれい。天気もいいし最高じゃないかな、きょうは。絶好の紅葉狩り」
静岡県では今後、平野部でも色付きが進んでいく予想です。