静岡駅で42年…甘栗の「谷岡商店」閉店へ コロナ禍で売り上げ半減
「売り上げが半分から3分の1ほどに」
谷岡商店 谷岡郁子さん(83)「新型コロナで駅の中はガラガラで、焼いた栗は『売れない』『どうしよう』。売り上げは、(コロナ前と比べて)半分から3分の1に下がってしまって、『もう閉店するしかないかな』と思って…」
来月15日での廃業を決断したそうです。谷岡商店は1967年創業、1979年からは静岡駅構内で「天津甘栗」の販売を開始。42年間「谷岡の甘栗」の名前で、親しまれてきました。閉店間近のニュースを聞きつけてお店の前には連日行列が出来ています。
女性客:「(お店は)ずっと気になっていたんですけれど、閉店って聞いたので買いに来ました。いっぱい買って行こうかなと思っています」
男性客:「昔、おじいちゃんがよく買ってきてくれて。おやつとして食べていた。(お店が)なくなるというのをネットで知って、買いに来ました」
女性客:「(新型)コロナの影響で仕方ないとは思うんですけれど、やっぱりずっと続けて欲しかったなと思います」
男性客:「(昔から)変わらない味で好きですね。ずっとそこにあったものがなくなるというのは、本当に寂しい」
静岡駅で42年間お店に立ち続けた郁子さんは、この行列に驚いています。
谷岡商店 谷岡郁子さん(83):「いまは考えられないほど皆さんが支援してくださって、正月の忙しいときよりもまだ忙しいという感じで、本当に感謝しています」
コロナ禍では1日の販売量が50キロほどでしたが、閉店のニュースによりできた行列で連日500キロを超える「焼きたて」の甘栗が、次々と駅近くの工場から運ばれて店頭に並びます。
「私の人生は幸せだった。栗に出会ってよかった」
谷岡商店 谷岡郁子さん:「(閉店は)たしかに寂しいけど、お客さんにここまで愛されて、私の人生は幸せだったな。栗に出会って良かったなと思っています」 静岡駅構内で県民に愛され続けてきた「谷岡の甘栗」。
閉店は来月15日を予定していますが、栗がなくなり次第閉店するそうです。
(2月20日放送)