老舗とんかつ店「幸楽」閉店へ 52年間揚げ続けてきた大将「相当のエネルギーが必要だった」 静岡市清水区
とんかつ幸楽 大将 高松宏利さん(78):「毎日毎日お客様に好かれるとんかつを作るには、相当なエネルギーが必要です。私も非常に高齢になりまして、そのエネルギーがだんだん無くなって参りましたので、2月末で閉店させていただきます」
幸楽は1969年創業、高松さんが26歳の時に始めた個人経営の店。52年間に渡り、静岡市民に愛されてきたとんかつの名店です。老舗だけあって、店内にはちびまる子ちゃんの作者のさくらももこさんのサインも飾られていました。幸楽の閉店を知った数多くのお客さんが名店の味をもう一度確かめようと毎日来店しています。
男性客:「俺はここのとんかつ以外食べたことない。ここはこだわりのおやじだから、いい肉を(使っていて)うまい。(閉店を聞いて)寂しいよ」
女性客:「(自分が)生まれてから当たり前のようにあったお店なので、本当に本当に寂しいです」
男性客:「この辺、とんかつ屋さんがいくつもあるんですけれど、ここが一番おいしいと思っているので、ここがなくなっちゃうのは…。これからどうしようかな」
とんかつの調理方法は至ってシンプル。食材の良さがダイレクトに伝わる料理。だからこそ大将は毎日真剣勝負!「幸楽」では低温でじっくりと時間を掛けて揚げるのがポイント。油から出すタイミングはとんかつが「そろそろ油から上げて」と言ってくるんだよと大将は笑って教えくれました。 「幸楽」のとんかつはサクッと上がっていてとてもジューシー。豚肉の旨味をしっかりと感じられる美味しさです!
52年に渡り、名店「幸楽」を守ってきた大将の高松さんは、感謝の言葉を口にしました。
高松さん:「52年間も長い間、幸楽のとんかつを愛してくださいまして、本当にありがとうございます。これからも皆さんと一緒に過ごしたいんですが、やはり私のワガママを理解して、常に力を貸してくれた僕の家族が、非常にありがたいと思っております」
52年間に渡り、静岡市民に愛され続けた「幸楽」は2月末の閉店を予定していますが、材料が早く無くなった場合は閉店を早めるそうです。