【特集 浜松まつり】 3年ぶりの「ラッパ隊」にかける思い その「音」が奏でる物語とは…
市野組の「ラッパ隊長」
伊藤駿くん(5年):「最高の気分です」
間渕史子さん:「これぞまつりって感じがします」
3年ぶりに響いた「ラッパの音」。浜松まつりには、やはりこの音が欠かせません。
4月末。東区市野組のラッパ隊長・間渕史子さん(29)。平日の仕事終わり、1人練習に励んでいました。小学1年の時からラッパ隊として活動してきた間渕さん。まつりには並々ならぬ思いがあります。
市野組 間渕史子さん:「私の人生のなかでは欠かせないもので生活のほぼ中心にはまつりがあるような感じですね。本当にわたしこの市野のみんなのことが大好きなので市野のみんなと一緒に活動できるってことが好きで、喜び」
2019年のまつりの後、子どもたちに演奏を指導する「ラッパ隊長」に抜擢された間渕さん。しかし翌2020年は、新型コロナの影響でまつり自体が中止に…。去年もラッパの演奏や観客は認められず、参加できませんでした。
間渕史子さん:「やっぱりさびしいなとか残念だなって気持ちが一番でした。仕方ないことだというのはすごくわかっていたんですけど。前に出たときの写真を振り返りながら去年おととしは過ごしていました」
それでも、今年は3年ぶりとなるまつりへの参加が決定。しかし感染状況を踏まえ子どものラッパ隊の活動や、全体での練習の自粛を決めました。
間渕史子さん:「わたしは自分でやればいいやと思っていたんですけど、やっぱ心配なのは子供たち。(ラッパ隊に)入ったばっかの子が何も吹かずに3年間過ごして、また来年ってなると大変だろうなっていう先の不安がちょっとあります」
ラッパ隊全体での活動はなくてもコツコツと個人練習。3年ぶりの本番に向け準備は万端です。
間渕史子さん:「2年吹けなかったぶんの気持ちをラッパに込めて、感染対策もきちんとしながらできる範囲で盛り上げていければなと思っています」
鯉組の責任者は
一方、東区小池町の鯉組。
「練習はきょう本番前の最終日です。できるだけ一生懸命練習しましょう」
「はい」
まん延防止措置の影響などで、例年より1カ月遅い3月上旬から始まったラッパの練習。まつり前日のおとといまで追い込みました。
ラッパ責任者
高橋智美さん(49):「小さい子たちもそうですし、2~3年ぶりの子たちが多いのでやはり基礎練習からと思って、ここ数年やってきているがそれができなかったのでそれが大変でした」
子どものラッパ隊は小学1年から6年までの29人と、コロナ禍で例年の半分程にとどまりました。それでも初めての参加を決めた児童も。
Q:どうしてラッパ隊に参加したのか?
小島蒼月ちゃん(2年):「楽しそうだから」
伊藤百合子ちゃん(2年):「お兄ちゃんがラッパ隊をやっているので、わたしもやろうと思いました。ラッパやっているときは楽しそうだったので、わたしもやりたいなと思いました」
憧れのラッパ…。先輩の背中を見て伝統を受け継ぎます。
高橋智美さん:「コロナ禍でもこれだけ参加してくれたのはうれしいし、少しでも楽しいなと思ってくれればいいなと思っています
そして浜松まつり当日…
そしてきのう開幕した浜松まつり。鯉組の子どもたち…。
伊藤駿くん(5年):「最高の気分です。凧が天まで届いてうれしい気持ちです、もうちょっといっぱい盛り上げたいと思います」
小島蒼月ちゃん(2年):「たのしいです」
Q:練習通りできた?
小島蒼月ちゃん(2年):「うん」
間渕さんも市野組の仲間と参加です。
間渕史子さん:「やっぱにぎやかですね。これぞまつりって感じがします」
初夏の浜松の青空に3年ぶりに響くラッパの音…。