修学旅行が中止でも 生徒が静岡の魅力を再発見する企画づくり「県外の友達に地元を自慢できたら…」 静岡市

講師:「このエリアなんていう?」
生徒たち:「丸子」
講師:「ここで食べれるもの。ここは何とかの町と言われます」
女子生徒:「やっぱ静岡に来たら、とろろ汁食べてってほしいもんで」
講師:「拍手~! とろろ汁、欲しいよね」

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修学旅行が中止でも 生徒が静岡の魅力を再発見する企画づくり「県外の友達に地元を自慢できたら…」 静岡市

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 静岡市立東豊田中学校。本来なら、京都と奈良に出かけていたはずの3日間で行うことになったのは、“静岡探究プロジェクト”。静岡市内を楽しむ1日のプランを、生徒自らが企画する活動です。

 まず、8人の特別講師による授業が開かれました。移住プランナーなどの静岡のエキスパートが、生徒に地元の魅力を紹介。この授業で得た知識を元に、プランを話し合います。

・生徒の話し合い
男子A:海産物。
男子B:じゃあ静岡おでん。はんぺんあるし。

・生徒の話し合い
男子C:おなかいっぱい食べて
男子D:温泉を楽しもうっていうプランです。めちゃくちゃ、わくわくしてます

 6組では、静岡が誇る海の幸が人気です。

女子生徒:「普段は先生たちが行く場所とか決めるので、自分たちで話を聞いて決めるのは難しいけど、楽しいなと思います」

 生徒たちは、新たな行事に精力的です。この活動を企画したのは、青山貴弘校長。

東豊田中学校 青山貴弘校長:「私たちが『え、そんなところですか!?』って思うような、おもしろいプログラムを作ってくれるんじゃないかって。私は本当に楽しみにしています」

 2日目は、グループで決めたプランを実際に歩いて回ります。改めて地元の海をゆっくりと眺め、豊かな自然を体感しました。

最終日は観光のプロにプレゼン

 最終日の3日目は、いよいよプレゼンテーション。日本平ホテルで、審査員を前に各クラスが渾身のプランを提案していきます。審査するのは業界で働く観光のプロたちです。

発表
「最後に紹介する場所は、中央魚類という工場です。始めに四つ割りの作業を行います。ここではマグロの頭と胴体を切断していきます」

 6組は「静岡市1day 歩いて名所・自然 満喫プラン」を提案しました。

発表
「このプランは交通機関を使いません。あえて歩いて回ります」

 県立美術館や日本平動物園など、約13キロを歩いて回るプラン。目的地までの道のりの中で、新たな発見と出会い、自然を肌で感じることが狙いです。

発表
「ぜひ皆さんも、私たちの住んでいる静岡の良さを知ってみてください」

 審査の結果、グランプリには、6組の歩いて名所を回るプランが輝きました。

6組学級委員長 藁科はるなさん:「静岡の魅力に気づいてなかったんですけど、ゆっくりこの3日間を通して知ることができました。大人になった時に、静岡に生まれたことを県外のお友達に、自慢出来たらなと思いました」

青山校長:「子どもたちが自分たちで課題解決をしていくような、探求的な学びを考えていかなくてはならない。私はこれからの修学旅行の在り方に一石を投じることができたのではないか、と思っています」

 3日間たっぷりと使った「静岡探求プロジェクト」。コロナ禍で生まれた新しい学びの形。地元の良さを再発見し、子どもたちの探求心や想像力を育てるきっかけとなりそうです。