3日連続でクマ侵入か…鳥小屋の烏骨鶏35羽すべて食べられる 見回りの警察官がクマと鉢合わせ 静岡・富士宮市
仁藤ファーム 仁藤光晴さん(66): 「クマが戻ってきて、あそこを登って、で、こっち来て、ここ登ったのが見えたんで、あそこから、裏から逃げたという感じです」
こう話すのは、被害に遭った牧場の経営者、仁藤光晴さん。富士宮市人穴にある牧場「仁藤ファーム」を12年経営し、ニワトリを飼育しています。
見回りの警察官がクマと鉢合わせ
警察などによりますと、15日午前7時15分ごろ、牧場を見回りしていた仁藤さんと警察官が小屋の中にクマがいるのを見つけました。
仁藤ファーム 仁藤光晴さん(66):「駐在さんがあの扉のそばまで行って、クマがすぐそこで、鉢合わせしちゃったって言ってました。で、そしたらばーんって、あそこ、扉つぶして来て。 (こっちに来たんですか?) こっちに。だから僕はこっちへ逃げて、駐在さんは向こうに」
その後、森へ戻っていったというクマ。仁藤さんと警察官は、その場から逃げて、けがはありませんでした。
飼育していた35羽すべてが
食べられたのは烏骨鶏15羽。さらに被害は15日だけではありませんでした。
白鳥衛記者
「こちらクマが出没した富士宮市の現場です。牧場の方によりますと、おとといクマはあちら奥の部屋でニワトリを襲ったあと、こちらの森へ逃げたということです」
13日と15日、2度にわたって、クマが出没した牧場。また、14日も鳥小屋にクマが侵入した形跡が残されていました。
仁藤さんは、烏骨鶏が産んだ卵を販売して生計を立てていましたが、この小屋で飼っていた烏骨鶏35羽全てを食べられてしまいました。1羽あたり3千円から5千円で、被害総額はおよそ15万円に上ります。
目撃されたクマは 体長1.8メートルほどで性別は分かっていません。大きさなどの特長から同じクマと見られています。
わなを仕掛け…
警察と富士宮市は、13日のクマの出没を受け、人穴地区を車で巡回するなど警戒を強めていました。
白鳥衛記者:「今こちらでは、猟友会のみなさんががクマを捕獲するための罠(わな)を仕掛けています」
地元の猟友会は、午後、罠を仕掛け、ほかにも森と鳥小屋に合わせて3台のカメラを設置しました。クマの出没について、猟友会の人は…。
西富士山麓猟友会会長 藤浪庸一さん:「今までは、山で見かけるとかね、民家の近くまで来たということはあるけど、今回みたいに、こういう被害があったというのは初めてです」
猟友会は、クマと遭遇した時は、目を合わせたり、後ろ向いて逃げたりすると襲われるケースがあるので、注意してほしいと呼びかけています。