本場・イタリアのジェラートコンテストで優勝したのは静岡の牧野さん 自信があるリンゴで勝負

 イタリアのアグリアーノで開催されたジェラートフェスティバルで、日本人が優勝しました。ジェラートを作ったのは、半熟プリンが評判の静岡市の洋菓子店、ぷるみえ~るです。

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本場・イタリアのジェラートコンテストで優勝したのは静岡の牧野さん 自信があるリンゴで勝負

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来店客:「すごいですね世界一というのは」
来店客:「味わいたくて、本場のイタリアで賞を取ったでしょ」

 今週は、「世界一」になったジェラートの、味や魅力に迫ります!

「魔法のケーキ屋さん ぷるみえ~る」オーナーシェフの牧野良弘さん

伊地健治アナウンサー:「これはたまらん、ちょっと大人のジェラートですね、うーん」

 「魔法のケーキ屋さん ぷるみえ~る」の本店は、静岡市駿河区みずほにあります。ジェラートを作っているのが、オーナーシェフの、牧野良弘さん、64歳。

 6月、牧野さんが向かったのは、イタリア中部にあるアグリアーノという町。人口5000人弱の小さな町ですが、「ジェラートフェスティバル」の期間中は、世界各国から、ジェラート好きが大集結するんです。

ぷるみえ~るオーナーシェフ 牧野良弘さん
Q:優勝したことはどうやって分かる?
A.「表彰式で初めて名前が読み上げられる。僕、マキノって言うんです、マルキーノという人もいるんです。マルキーノとマキノが発音同じに聞こえるんです、似ているので。みんな俺のほうを指さすんです、オレ?って言って」

画像: 「魔法のケーキ屋さん ぷるみえ~る」オーナーシェフの牧野良弘さん

Q:自分が優勝したと分かってどう思った?
A.「それはビックリしましたね」

メインの食材は「リンゴ」

 「世界一」に選ばれたジェラートの製造の様子をのぞいてみました。

 牧野さんが、メインの食材として選んだのはリンゴ。オーブンで熱を加え、ピューレ状にしたものをジェラートフリーザーという機械に投入します。

伊地アナ「フリーザーにピューレを入れていくと? 全部入れちゃう?」
牧野さん「全部入れちゃいますけど」
伊地アナ「おー、鮮やかな色。これが優勝したジェラートですね?」
牧野さん「リンゴとバニラとシナモンとレモンとお酒が入っています」
伊地アナ「この操作が肝なんですね。この機械だけでも相当高価なのでは?」
牧野さん「400万円」
伊地アナ「400万円!?」

 コンテストの会場で、フリーザーは他の参加者と共用。メーカーが違うため、牧野さんは、操作に苦労したそうです。

牧野さん「(機器の設定を)教えてくれないんです、誰も。みんなコンテストで優勝したいから、メーカーの人に聞かなければならない。(あとは)自分の経験」

「リンゴ」を選んだワケは

画像: 「リンゴ」を選んだワケは

 牧野さんが、ジェラートの材料にリンゴを使ったワケとは?

牧野さん「(他の出場者は)ミルクと生クリームをベースにするジェラートを作ると思った。共有する冷蔵庫があって、生クリーム・ミルクを使うことができて、自分のレシピで作り始める。たぶん(生クリーム・ミルクを使うと)勝てないと思った。一番自信のあるフルーツを使ったジェラートで、リンゴを使った」

 今、静岡で作っているジェラートには、イタリアでは使えなかった、リンゴのブランデーも入っています。

来店客:「ぜひ、食べてみたい。すごいですね、世界一」

世界一のジェラートは静岡市2店舗で販売

 ジェラートの本場、イタリアで開催されたコンテストで世界一となった、静岡市の洋菓子店「ぷるみえ~る」のジェラート。市内9店舗のうち、ジェラートを販売しているのは、
次の2カ所です。

画像1: 世界一のジェラートは静岡市2店舗で販売

 まずは、静岡駅北口、葵タワーのとなりにあるジェラートカフェ「ぷるみえ~る レガーロ」です。

 今回のコンテスト優勝のニュースを新聞で知り、お店に来たという人もいました。

来店客40代「賞を取ったことを知っていたので、味わいたくて(来た)。本場のイタリアで賞を取ったでしょ」

Q.静岡の人が本場イタリアで優勝したと聞いて、どう思いましたか?

A.「すごくうれしくて、応援したくなりました」

画像2: 世界一のジェラートは静岡市2店舗で販売

 「世界一のジェラート」を販売している、もう1店舗は、静岡パルコの地下1階にある「ぷるみえ~るパルコ店」です。

 この店は、静岡パルコがオープンした当初の2007年からあるんです。

2017年からジェラートを販売

 そもそも、「ぷるみえ~る」がジェラートを販売するようになったのは、今から6年前の2017年のことです。

ぷるみえ~るオーナーシェフ 牧野良弘さん
「温暖化で夏場の洋菓子の売り上げが下がってきて、どう底上げするのかというところで、(2014年に)アイスキャンデーを始めた。アイスキャンデーが好評だったので、ジェラートも始めた」

コンテストに出場する理由は

 牧野さんが、ジェラートの本場、イタリアで開催されるコンテストに出場する理由とは?

ぷるみえ~るオーナーシェフ 牧野良弘さん
「静岡駅前にもジェラート店がいくつかあったが、ほとんどなくなった。まだ、(ジェラートが)文化的に静岡に溶け込めていないのかと…。どうしたらいいか考えた。ただ、毎日頑張って作っても、なかなか評価されない。そこで、コンテストに出ようと思った。どこまで通用するのかわからなかったけど、世界大会に出て評価されて、静岡でもこのぐらいのものが食べられるということを表現しようと思い、出場した」

 今年1月には、洋菓子の国際展示会で、牧野さんのジェラートが3位に入賞。この実績を買われ、6月のコンテストには主催者から招待され、出場しました。

画像: コンテストに出場する理由は

ぷるみえ~るオーナーシェフ 牧野良弘さん
Q.次の目標は?

A.「今度は10月のパレルモ(シチリア島)のジェラートフェスティバルにエントリーできたら挑戦したい。(賞を)取ることも重要だけど、トライしていることをスタッフにも見てもらいたい。これからパティシエを目指している人たちにも見てもらいたい。そういう意味も含めて、僕はトライしています」