自分で作る体験型 スパイシーなカレー味? 食べる宝石まで… 進化する「かき氷」の世界 静岡県内に続々登場
西尾梓アナウンサー:「辛いです!あとからピリピリピリピリと」
スパイシーなかき氷も?
今、世の中は空前のかき氷ブーム。そこには変幻自在!年々進化し続けるかき氷の魅力が。
まずは体験型のかき氷
訪れたのは焼津市にある「茶匠 丸玉園(ちゃしょう まるたまえん)」。
西尾梓アナウンサー:「いろいろな種類のお茶が並んでいますね。こんにちは。よろしくお願いします。こちらではどんなかき氷が食べられる?」
茶匠丸玉園 登呂田店 店長
増田孝太郎さん:「ご自身で完成していただく体験型のかき氷です」
1950年創業の茶屋でいただける体験型のかき氷とは…?
増田さん:「お待たせしました」
西尾アナ:「え?これはお抹茶ですか?」
増田さん:「お抹茶をご自身で点てていただいて、かき氷のシロップを作っていただくというかき氷」
まず登場したのは藤枝市朝比奈産の抹茶と水、そして自家製の蜜。
西尾アナ:「(※点てながら)マスク越しでも抹茶の香りがする。おいしいシロップ作りたいから頑張るしかない」
点て終わると、真っ白なかき氷が運ばれてきます。そこに自分で点てた抹茶シロップをたっぷりかけていただきます。
西尾アナ:「濃厚で味に深みがある。すごく香り高い」
増田さん:「そうですね。やはり点ててすぐのお抹茶を使っているので、香りはすごい立ち上がってきて美味しいと思う」
西尾アナ:「こうやって自分でお抹茶をたてて、シロップを作っていただくかき氷っていうのは更に美味しく感じる」
ふわふわの氷に、点てたばかりの抹茶。まさにここでしか味わえないおいしさです。
こちらの店では、かき氷の売り上げは年々右肩上がり。多い日には1日で200杯売れることも。そして静岡産のお茶を堪能できるかき氷には、客層にもある特徴が…。
増田さん:「県外から旅行に来られるお客様や、帰省されるお客様がこちらに立ち寄っていただいてお茶のかき氷を召し上がって行かれる方が多い。だいたい3割から4割ぐらいは県外の方がいらっしゃる」
さらにかき氷は、「お店でしか味わえないおいしさ」も魅力のひとつに。
来店客(60代・焼津市民):「この頃のかき氷って食感がすごくふわふわ。自宅でも(ふわふわ感が)出ればいいなと思うが、なかなか機械をいろいろ買っても出ない。やっぱり今こういうところに来た方が早くおいしいものが食べられる。
来店客(60代・焼津市民):「昔のかき氷だと白い氷に赤いシロップや青いシロップがかってるだけだったけど、今はこんな超豪華になってるから、絶対食べたいなと思う」
わざわざお店に出向き、そのおいしさを味わうことが、夏の体験型レジャーとしても楽しまれているんです。
続いては・・・辛いかき氷?
西尾梓アナウンサー:「このあたりでかき氷が食べられるということなんですが・・・あ、ありました氷と書いてありますね。看板見てみると・・・カツカレーのジャイアン。カレー屋さんでかき氷ということですか?」
驚きのかき氷がいただけるのは、静岡市葵区にある「カツカレーのジャイアン」。
西尾アナ:「こんにちは。・・・え、ジャイアンさん?(※ジャイアンのTシャツを着た店主)
カツカレーのジャイアン
通称ジャイアン店長:「ジャイアンさんですね」
西尾アナ:「こちらカレー屋さんですよね?
通称ジャイアン店長:「カツカレー屋さんをやっていました」
西尾アナ:「かき氷を食べられるんですか?」
通称ジャイアン店長:「今は、夏はかき氷屋さんとして営業している」
こちらはボリューム満点の日替わりカツカレーが、1000円ほどで食べられると大人気のお店。一体どんなかき氷が食べられるんでしょうか?
通称ジャイアン店長:「はい、お待たせしました」
西尾アナ:「ええ!?カレー屋さんでいただくかき氷とか聞いてましたけれども、これはもしかして?」
通称ジャイアン店長:「カレーかき氷ですね」
出てきたのは、なんと真っ黄色なカレーのかき氷。
西尾アナ:「すごい。カレーはすごく深みのある味で、氷はあっさりとしているので、お互いが補い合っている感じ」
通称ジャイアン店長:「水と油でよく喧嘩するっていうじゃないですか。水と油の関係みたいな。かき氷(水)とカレー(油)を掛け合わせることもできるんじゃないかなっていうのがあって、ちょっと挑戦してみたいなと思って作ってみたんですけど、それがめちゃめちゃ良くて。相性が意外とありだなみたいな」
実はカレーのかき氷を始めた背景には、飲食店を取り巻く厳しい現状がありました。
通称ジャイアン店長:「(物価高で)値上げしないとカツカレーの提供ができなくなっちゃって、値上げしたくないもんで。じゃあ、利益が出る商品を作ろうと思ってかき氷を(始めた)」
カレーを販売できるまで、材料費を押さえたアイディアかき氷の専門店として営業するといいます。販売目標は4000杯。もちろん、味にもこだわっています。
西尾アナ:「すごい色が変わりました。層になってるんですね。」
トッピングには、カレーに添える豆のせんべい「パパド」にフライドオニオン。そこに、豆のカレーやカシューナッツのカレーなどがたっぷり。
氷の中には甘いミルクソースも隠れています。
西尾アナ:「よりカレーのスパイス感が増した。辛いです。あとからピリピリと辛さが来てよりカレーを食べてる感じがしますね。冷たいものを食べているんですけど、結構スパイシーなので汗が出てきました」
カレーとかき氷。意外な組み合わせに、お客さんも興味津々です。
来店客(藤枝市民・40代):「ちょっと怖いもの見たさで来た。意外に美味しくて、最後までペロリと食べちゃいました。冷たいけどこうピリっとしてるっていうのが、斬新で良かった」
ちなみにカレー以外に、インドのミルクティー「チャイ」を使った甘いかき氷もありますよ。
最後は、まるで宝石のようなかき氷
訪れたのは、焼津市にある「パティスリー ノアン」。アンティークの家具が飾られた店内は、居るだけで心がときめく空間です。フランスで修業したというシェフが作るかき氷とは?
パティスリーノアン
藤田優 シェフ:「お待たせしました」
西尾梓アナウンサー:「わあ、可愛いらしいですね。かき氷の上にリボンが乗ってます」
こちらは、18日から販売の新メニュー。その名も宝石を意味する「ビジュー」。山梨県南アルプスの天然氷に日替わりで5~6種類のフレッシュなフルーツをふんだんに盛り付け。パインとブラッドオレンジの両方のシロップが楽しめます。
西尾アナ:「かき氷はすごくふわふわで,シロップが濃厚。そしてフルーツ本来の爽やかさと甘みがあってすごく美味しい」
そして、かわいらしいリボンのお味は…?
西尾アナ:「サクッとした食感と/口の中でさっととろけていくような滑らかさで、その後にオレンジの香りが広がってきておいしい。
藤田シェフ:「卵白と砂糖をメレンゲにして作ったものを特殊な型に入れてオーブンで低温でじっくり半日以上焼いて作っている」
他にも、桃のシロップと練乳がたっぷりかかった「のあんミルキー」もおすすめです。
人気の秘密は?
来店客(焼津市民・40代):「ボリューム感もすごいですし、上に乗ったメレンゲのリボンが可愛くて、フルーツも美味しい。最近(のかき氷は)いろんなアイディアがあって、すごく楽しいデザートというか、そこが魅力」
藤田シェフ:「パティスリーならではの甘さ、そして面白さをお伝えできればと思っている」
街に出かけたら、思いがけないかき氷に出会うかも…?かき氷の進化は止まりません。