静岡市最古! 50年間現役のエアコン 最新型に替えて年間1万4000円オトク 市が省エネ目的に企画
この季節、暖房などにも使われるエアコン。まだ現役で使われている最も古いものを探し、最新式と交換する取り組みが静岡市で行われました。狙いは「エコ」です。
根方ゆきの記者:「こちらのお宅に最古の家電がある。それがこちらのエアコン。御年50歳の現役です」
静岡市駿河区にある前田里子さん(88)の自宅。長年、寝室で使っていたこのエアコンが、市内で最古の物として選ばれました。
前田里子さん:「50年前。びっくりした。グランプリとれるほど古かったのかなと…」
電源は「スイッチ」引っ張って
使い方や機能にも時代を感じます。
最古エアコン使い方説明
真一さん(息子):「スイッチを引っ張って電源を入れるタイプ。普通だとリモコンで操作するが…」
里子さん:「4回」
根方記者「止める時は4回」
真一さん:「赤いところに合わせると(止まる)。送風と冷房だけです」
企画の狙いは「省エネ」
この企画は、静岡市や三菱電機などが協力して行ったもので、これで2回目。1回目の去年は、冷蔵庫を対象とし、44年前のものが見つかりました。
静岡市環境創造課 長塚涼子主任主事:「新しい省エネ性能の高い商品に変えていただくことで電気代も安く済むし、地球に優しいということでやっている」
応募条件は、現役で使っていること。今回寄せられた406件の中で最も古かった前田さんの自宅のものは1971年製でした。日本とアメリカの間で沖縄返還の協定が調印されたのがその年。
前田さんが印象に残っているのは、この頃のボウリングブーム。「さわやか律子さん」が人気の火付け役でした。
前田里子さん:「ボウリングブームはテレビでやっていた」
Q.中山律子さん?
A.「あ、そうそう(拍手)。中山律子さん」
半世紀、生活支えてくれたエアコンとの別れ
半世紀にわたり生活を支えてくれたエアコンともお別れです。
里子さん:「長い間ありがとうございました」
真一さん:「まだ現役ですもんね。でも、お疲れ様でした」
そして、しばらくすると、新たなエアコンが到着。
こちらは静岡市内の工場で製造された最新モデルです。
これまでのものと比べて消費電力がおよそ4割減り、電気代は1年間で1万4000円ほど安くなるといいます。
さらに多くの機能が…。
業者説明
「冷房や除湿や暖房は全部自動で。それがこのAI自動ってやつ」
前田さんは少し戸惑いながらも、まずは新入りを使ってみることに。
前田さん スイッチON
「はい、自動入れました」
前田さん使ってみて…
「暖かいのが来る」
「うれしい(笑い)。これからが楽しみ。寝るにも。(笑い)」
50年間、現役だったご長寿家電。前田さんの目標はその倍、100歳まで元気でいることです。
前田里子さん:「快適に過ごせるもんね。これから。いつまで生きるかわからないけど。100まで生きようと思っているけど」