土砂に埋まった老舗温泉旅館 再建に向け「今できること」 静岡市油山温泉
台風15号の被害から復旧が進む静岡市油山地区
台風15号で土砂崩れなどの被害があった静岡市の旅館。道路が寸断され復旧は思うように進んでいませんが、再建に向けた取り組みが始まっています。
石田和外アナウンサー:「発災直後この道は濁流が流れ川のようになっていました。現在は道が確認できるまで水は引いた。そして、重機を使って川の土砂取り除くための作業が行われている」
静岡市葵区の山間部、油山地区。台風15号で被災してから間もなく3週間。この日も朝から復旧作業が進められいましたが、最上部にある旅館には依然、大量の土砂が残されたままです。
創業58年の「油山温泉元湯館」はいまだ土砂に埋まったまま
石田アナ:「ここが川のように濁流がながれていたところ?」
女将
海野加奈子さん:「いまはようやくアスファルトが見えて元が道路だったと分かってきたが、濁 流がここで全部木や石が詰まってしまい、積もっている状況です」
創業58年「油山温泉元湯館」。台風の大雨で、大量の土砂と瓦礫に埋め尽くされました。旅館に続く道が寸断され重機は入れず、復旧作業は進んでいません。
石田アナ:「ここが温泉があった場所?」
女将
海野加奈子さん:「ここの土砂が埋まっているところが風呂だった場所。まだ何も手つかずで、中の作業も全く土砂を掻き出すこともできていないし、まだまだこれから長い時間をかけてやっていく作業だと思っている」
再建のめどが立たない中「今できること」を始めた
一方で、「今できることを」とある取り組みを始めました。
女将
海野加奈子さん:「(SNSで)皆さまにクラウドファンディングとかしてみたらどう?という声をたくさんいただいて、それから始めてみたらいいと思ってやり始めた」
建物の清掃や解体作業費それに、復旧に向けた設備の購入費を募るため、発災から2週間となった10月7日、募集を開始。支援は瞬く間に広がり、4日で目標の300万円に達しました。
女将
海野加奈子さん:「皆さまからのご支援と温かい言葉をいただいて、本当に皆さまの優しい気持をたくさんい ただいて、心強いというか、励まされている。まだここをどうしていくかは、全然わからないが、どこまでやれるか分からないけど、この油山温泉はできる限り守っていきたい」