『お得感』が旅行を後押し…全国旅行支援で観光地に多くの人出 「コロナ禍前とほとんど変わらない」 静岡・熱海市
西尾梓アナウンサー(3日):「熱海駅前商店街です。きょうは祝日というこということもあってか、商店街の奥の方まで人で賑わっています。きょうは若者だけでなく家族連れの姿も多く見かけます」
観光客「全国旅行支援は旅行に行くきっかけになる」
全国旅行支援が始まって初めての祝日を迎えた静岡県屈指の観光地・熱海。この日は午前中から、駅前の商店街に多くの観光客が。
やはり、“お得感”が旅行に行く後押しをしたようです。
滋賀県からの観光客 30代
Q.今回旅行しようと思ったきっかけは?
A.「全国旅行支援があってというのが一番の理由です。ありがたいし、普段は旅行に行かないので、旅行に行くきっかけになるのが一番です」
売り上げの3分の1が地域クーポン
観光をはじめ、地域経済活性の起爆剤として期待される「全国旅行支援」。首都圏からの観光客が全体の8割を占める熱海市では、交通アクセスの良さでも“恩恵”を受けているといいます。
熱海フルーツキング平和通り店 田中菜津子さん:「(観光客は)県外の方が多い。県外といっても近くの神奈川や東京から来るお客様が多い。常連の方もまた戻ってきてくれて、毎日楽しく営業している」
こちらは熱海市内に2店舗を構えるフルーツ専門店「熱海フルーツキング」。伊豆産のみかんや、旬のフルーツを使ったフルーツサンドが人気のお店です。最近、熱海の様子が変わってきているといいます。
熱海フルーツキング平和通り店 田中菜津子さん:「例年、この時期はお客様が来なくて閑散とした感じだが、全国旅行支援が始まってからは、すごくたくさんのお客様に来てもらっていて、11日からきょうまでずっと全国旅行支援のチケットを使って旅行している方がすごく多いです」
実際に地域クーポンを利用した人は…。
神奈川県からの観光客 50代
Q.地域クーポンを使って買い物はした?
A.「結構使った。クーポン使うことによって手元にお小遣いを持たなくてもいろいろ買い物できたので便利だと思った」
こちらのお店では、全国旅行支援を利用するともらえる地域クーポンの利用が売り上げ全体の3分の1を占めていて、旅行支援開始前と比べ、現在は売り上げが倍近くまで増加したといいます。
熱海フルーツキング平和通り店 田中菜津子さん:「お客様側も私たち側も、初めは戸惑ったが、1000円全部買わないといけないとか2000円全部買わないといけないとかがないので、うちのお店だと1つ単位から気軽に買ってもらえる形で売り上げも上がっている」
「コロナ禍前とほとんど変わらない」
盛り上がりを見せているのは商店街だけではありません。人気の観光スポットでも…
西尾梓アナ:「JR熱海駅から車で5分ほどの場所にある来宮神社です。きょうは天候に恵まれたということもあって、外のカフェスペースは多くの人で賑わっていて皆さん思い思いに楽しんでいます」
おしゃれなカフェや、落ち葉で形作ったハートの撮影スポットなど、若者から人気を集める来宮神社。参拝客のおよそ7割が20代から40代、特に女性に人気の神社です。
こちらにも全国旅行支援による追い風が吹いています。
来宮神社 雨宮盛克宮司:「おかげさまで先月中旬以降、参拝客や観光客が本当に増加している。それまではコロナの影響があって、観光客(の数)がさみしい時期があったが、やっと皆さん戻ってきてくれたという実感を感じている」
全国旅行支援による参拝客の増加で、10月はコロナ禍前とほとんど変わらない参拝客数だったといいます。さらに最近では、外国人観光客の姿も見られるようになりました。
来宮神社 雨宮盛克宮司:「円安の影響なのか海外の方々を大勢見るようになった。日本の文化・歴史に触れたいということで、お参りをしている姿というのは本当にうれしい限りです。やはり熱海は観光地なので、観光に来る方が多ければ多いほどにぎやかな街になっていくと思う。これからも大勢の方々に疲れを癒しに、楽しむために、熱海に来てもらいたいと思う」