3年ぶり清水港に海外クルーズ船 国際クルーズ受け入れ再開国内第1号
1日清水港におよそ3年ぶりに海外からのクルーズ船が寄港しました。
天候にも恵まれ、観光も充実した様子です。
西尾梓アナウンサー:
「午前8時前です。およそ3年ぶりに清水港に国際クルーズ船が到着しました。乗客は部屋の外に出て到着の様子を見ています」
駿河湾越しの富士山を望みながら、けさ清水港に入港したドイツの客船「アマデア」。
国内での国際クルーズ船の受け入れはおよそ3年ぶりで、清水港への寄港が全国トップとなりました。
港では地元保存会による、日本の伝統楽器・和太鼓の演奏でお出迎え。
「アマデア」には乗客522人を含む、およそ800人が乗っています。
清水港到着後、船内での検疫を終え、乗客たちが続々と降りてきました。
クルーズ船の乗客:
「日本でTシャツを買うつもり」
Q.富士山を見てどうですか?
「素晴らしいね」
早速、近くで開かれているマルシェに立ち寄る人も。
赤い服を来たこちらの女性。
富士山の文字が入った帽子を手にしていました。
クルーズ船の乗客:
店員「9ドル。サイズはオッケー?」
「ばっちりだよ」
こちらの夫婦は、お茶に興味津々のようです。
クルーズ船の乗客:
「紅茶と緑茶を買ったんだよ。私はドイツに住んでいるけど、コーヒーではなくお茶しか飲まないんです。それで日本のお茶を試したいと思って買ってみたんだ」
クルーズ船はきょう午後8時に出港し、次の目的地・東京へ向かいます。
クルーズ船の乗客:
通訳「桜です」
「これは美しいね/早く咲いたの?」
通訳「今が季節なんです、この桜は」
日本平夢テラス
ドイツ人観光客がやってきたのは、「日本平夢テラス」。
富士山と駿河湾、清水の街並みを一望できる人気観光スポットです。
クルーズ船の乗客(ドイツ人):
「東京は富士山の裏ですか?」
通訳「東京は富士山の向こう側です。東京まで新幹線で1時間ぐらい」
「たった1時間ですか」
クルーズ船の乗客(ドイツ人):
西尾アナウンサー「景色はどうですか?」
「とても美しいね。わたしたちはラッキーでした。毎日富士山が見られるとは聞いていなかったので。タヒチから(旅を)スタートして数週間して、ようやく日本に来られてうれしいです」
静岡のみならず、日本の代名詞とも言える富士山が見られたことに大満足の様子。
一方で、観光に夢中になるあまり、こんなトラブルも。
クルーズ船の乗客(ドイツ人):
「彼女、タクシーにリュックを忘れちゃって…でもとても親切な人々のおかげで、簡単に戻ってきました。タクシードライバーがバックを持って戻ってきてくれたんだ。。全部バッグの中にあったんですよ。お金もパスポートも。とてもすばらしい。これが日本らしさだね」
久能山東照宮
無事にリュックが戻り、次はロープウェーで「久能山東照宮」へ。
さい銭や参拝の作法に戸惑う様子もありましたが、それも含めて満喫した様子。
日本での国際クルーズ船受け入れ第一号となった乗客たち。
船内では感染対策のレクチャーを受けたそうです。
クルーズ船乗客(ドイツ人):
「きのう船内でトレーニングがあった。マスクを着用することとか、ヨーロッパではみんなマスクをしていないからね」
日本平でランチ
参拝を終えると、再び日本平に戻り、ランチタイム。
人気だったのは、うどんやそばといった和食です。
クルーズ船乗客(ドイツ人):
西尾アナウンサー「そばはどうですか?」
「とてもいいね。つゆもいい。箸を使うのは初めてじゃないけど、そんなにうまく使えないね。でも箸で食べるのに挑戦している」
コロナ禍前はクルーズ船で200万人以上が日本を訪れ、その経済効果は、乗客の旅行消費だけでも年間およそ800億円と推計されています。
今後、本格的に復活すれば、期待されるのが地方経済の活性化。
1日の「アマデア」を皮切りに新年度、清水港では国際クルーズ船が70回以上寄港する予定です。