「おてつたび」って知ってますか?…「鉄道旅」ではありません 旅行者にも地域にもメリット「お手伝い旅」 浜松市
浜松市中区
そんなゴールデンウィークを前に県内の宿泊施設の状況は─
365BASE 古橋啓稔代表:「ゴールデンウィークは特に3.4.5日の予約が殺到していて、ほぼ満室となっている」
こちらは浜松市内にある365BASE(さんろくごべーす)。“アウトドア”をコンセプトにしたホテルで、客室でバーベキューやボルタリングなどを楽しむことができます。
365BASE 古橋啓稔代表:「(GW期間中の)浜松まつりが夜の御殿屋台を久しぶりにやるので、浜松に来たいという人は非常に増えていると思う」
例年200万人の人出がある浜松まつり。今年は4年ぶりに夜のメインイベント、御殿屋台の引き回しなどが再開されます。こうしたこともあり、祭りの期間中は浜松市中心街の宿泊施設はどこも満室だといいます
こちらのホテルではコロナ禍前の2019年同時期よりも売り上げが1.5倍に増える事態に。そんな大賑わいの今年のゴールデンウィークに備え、あるサービスを利用したといいます。
365BASE 古橋啓稔代表:「シーツを替えたりとか部屋の掃除とか、そういったところが人出不足となっている。私たちではその足りなくなった部分を「おてつたび」というサービスを使ってお手伝いをお願いしている」
(ゴールデンウィークの募集は終了しています)
『おてつたび』とは…
『おてつたび』とはどんなサービスなのでしょうか─?
おてつたび 飯田瑠己さん:「お手伝いと旅を組み合わせたマッチングプラットフォームになっていて、人手不足に悩む地域の事業者と、主に農家やホテル旅館と、あとは働きながら旅をしたい旅行者をつなげるような人材マッチングサービス」
「おてつたび」とは、繁忙期に一時的に人手が必要な旅館やホテル、農業などで旅行者がお手伝いをする仕組みです。旅行者は報酬をもらうことができ、寝る場所も貸してもらえます。
おてつたび 飯田瑠己さん:「なかなか地域の中では人が集まりにくい、忙しい時期に全国各地から人材を集めることができることが大きなメリット。一方参加する側は、交通費は自己負担だが手伝うことで報酬を、アルバイト代を得ることができるので、交通費の負担が減ったり、あとは観光する費用に充てることができるなどがメリット」
2019年にサービスを開始した「おてつたび」。現在、登録者は全国で3万4000人、事業者も970事業者に拡大しています。またゴールデンウィーク時期は、去年のおよそ2倍の応募があるということです。
期間は短いもので2日から、長いものでは2週間の募集が多く、報酬は事業者が決められますが、どれも最低賃金以上となっています。
ではどういった人が利用するのでしょうか…。
おてつたび 飯田瑠己さん:「6割が20代・30代となっているので、大学生が比較的多い。首都圏に住んでいる方が多いので、なかなか都会に住んでいると味わえない田舎の魅力・地域の魅力を感じてという方が多い。中には移住を決める方もいたり、そのまま就職を決めた方もいるので、旅行者にとっては、新たな出会いや経験ができ、事業者にとっては人手不足を解消できるというメリットがあります」
こちらの宿泊施設ではゴールデンウィーク期間中、4人が働くことが決まっていて、現在は使用していない客室を貸し出すそうです。
(20代男性2人・30代女性・50代女性)
『おてつたび』でする仕事は…
では、実際に『おてつたび』に応募した人は、どのような仕事をするのでしょうか。
365BASE 古橋啓稔代表:「まず宿泊された後は、シーツの交換をしないといけない。おてつたびの皆さんにはシーツをはがすことをやってもらう。はがしてもらってもいいですか?」
家事は得意だという番組ディレクター。慣れた手つきでシーツをはがしていきます。
そのほかにも部屋の隅々まで掃除をしました。作業は簡単なものが多いのも特徴です。
帝国データバンクによると、人手不足を感じている企業の割合は1位が旅行・ホテル業界だといいます。ゴールデンウィークという山を乗り越えるためにも人手の獲得は課題の1つでした。
365BASE 古橋啓稔代表:「初めての方でもできることを手伝ってもらいながら、新人の人にも負担がかからないような形にしている。人出が足りない以上に、僕ら地方の都市でいうと、いかに知ってもらえる機会を作っていくとか関係人口を作るのが大事なので、そういった意味でサービスをどんどん使っていきながら、浜松の魅力を伝えていければと思う」
最大9連休となる今年のゴールデンウィーク人手不足解消に、新たな動きも出始めていました。