藤井七冠の勝負メシは千楽の「カツハヤシ」 対局4日後もフィーバー続く 静岡・沼津市
棋聖戦五番勝負のここまでの対戦成績は互いに1勝1敗。今回、藤井七冠が勝てばタイトル防衛に、佐々木七段が勝てば初のタイトル獲得に、それぞれ王手をかけることになります。つまり、この1局はどちらにとっても「絶対に負けられない戦い」なんです。
藤井聡太七冠:「シリーズの行方を左右する重要な1局と自分自身感じている」
佐々木大地七段:「あすの対局では自分自身、全身全霊を尽くして2人で美しい棋譜を紡いでいきたいと思っている」
気合十分の両者。
先手の藤井七冠はいつも通り、初手はお茶。1勝1敗で迎えた重要な一戦です。
そして、対局の勝敗もさることながら、熱い注目を集めるのが、対局中に棋士が選ぶ“おやつ”と“勝負メシ”。
午前中のおやつには、沼津御用邸が手掛けるオリジナルスイーツが提供され、藤井七冠は「究極のガトーショコラ」を、佐々木七段は「りんごジュース」を味わいました。
そして昼食。藤井七冠が6つの候補の中から選んだのは、ボリューム満点の「カツハヤシ」。JR沼津駅北口近くにある、千楽北口店の人気メニューです。自慢のデミグラスソースは3日間かけてじっくり煮込まれていて、隠し味にケチャップやトマトピューレが使われています。
藤井七冠の勝負メシ「カツハヤシ」…沼津・千楽では…
この「カツハヤシ」を藤井七冠が選んだことにお店の常連さんは…。
常連客:「正解だと思います、1番精が出ると思います。藤井さんに食べてもらってうれしい。勝ってもらえるように応援する」
なかにはこんなスゴい将棋ファンも…。
愛知県から来た藤井ファン
「カツハヤシを食べてきた。ここが選ばれると思って、藤井聡太さんが食べると思ってここへ来た」
Q.Tシャツもよく見ると
A.「藤井聡太さんが王位戦で、去年の王位戦で対局した時のTシャツ」
Q.藤井聡太さんのファン?
A.「ほとんど追っかけ。これから大盤解説会に行く、一生懸命応援する」
店主も驚きを隠せません。
千楽北口店 大竹浩司シェフ:「びっくりした。6品にノミネートされたのは聞いていて、それだけでもびっくりしてたのに、そこから選んでもらえたのがすごくうれしい。カツハヤシを食べたからにはぜひ勝ってください」
沼津の人々の思いも通じたのか、勝負は、先手藤井七冠の勝利。タイトル防衛に王手をかけました。
対局4日後も店には行列が
そして、藤井七冠が食べた勝負メシは、毎回、同じものを食べたいという人が殺到する社会現象に。
「千楽北口店」でも、大きな反響が。7日、訪ねてみると、対局から4日経っているにも関わらず行列が。こちらは熱海から来たご夫婦。
Q.よく来られるんですか
A.「初めて。藤井君が勝負メシに選んだから。藤井聡太君が選んだ店だから」
昔から千楽のファンだというご夫婦は…。
Q.藤井さんがこの店を選んでどう思いました?
A.「わかります」「グー!すごいよ!おいしいと思う」
注文はほとんど「カツハヤシ」
千楽北口店 大竹浩司シェフ:「すごいですよ。やはり(きょうは)カツハヤシの注文がほとんど。開店前に店の前に行列ができてて、そこから昼の閉店時間まで、ずっとカツハヤシの注文ばかりだった。うれしい悲鳴」
対局の翌日には、通常の倍の量の材料を仕入れましたが、ランチタイムには全て無くなってしまったと言います。
この日も、開店とともに店内は満席。
店員「お願いします。待ち1名カツハヤシです」
厨房もホールもフル回転です。熱海から来たご夫婦のところにも届きました。
「うん、カツがおいしい。まあでも、藤井君はよくこれを食べてお腹いっぱいになって、頭が回ったなと思いますね。ボリュームあるね」
冷めやらぬ藤井フィーバー。さらに、この週末には…
千楽北口店 大竹浩司シェフ:「週末の金・土・日が近くで沼津市の市政100周年のイベントがすぐ近くにある。それと今回の藤井七冠の(勝負メシ)を見た客と、両方で来られるとゾッとする」
うれしい悲鳴はまだ続きそうです。