ネパール国籍の少年(16)の手術が成功 カテーテルを使った心臓病の手術 静岡県立こども病院

 静岡県立こども病院が、重い心臓病を抱えていたネパール国籍の16歳の少年の手術に成功したと発表しました。国内で最年少の事例となります。

 手術が成功したのは、ネパールに住む16歳の少年です。少年は生まれつき、肺に血液を送るための心臓の弁が狭く、血液の循環がうまくいかない重症の「肺動脈弁狭窄症」など2つの疾患を抱えていました。

 これまで胸を切り開く手術が主流でしたが、医師はカテーテルと呼ばれる細い管を脚の付け根から通して、心臓に人工の弁を接着する、方法を選択しました。この手術は、ネパールではできず、日本では2022年認可され、実施の例がまだ少ない手術だということです。

●県立こども病院・循環器科 石垣瑞彦医長:
「心臓の機能がかなり落ちていたため、より体の負担が少ない入院期間が短くて済むというようなこのカテーテルの治療を選択した」

 少年は6月24日に来日。その4日後に手術が成功し、7月2日に退院しました。

●少年:
「先生が治療の方法を説明してくれたから全く不安がなかった。退院してから毎日の生活にどんどん戻っているからすごく安心」

 県立こども病院では同様の手術をこれまでに16例成功していて、少年は、22日に帰国するということです。

ネパール国籍の少年(16)の手術が成功 カテーテルを使った心臓病の手術 静岡県立こども病院