10年に1度の「最強寒波」 心霊スポット?廃業ホテルで火災 川勝知事が総理に手紙 球児に『春』【一気にわかる今週の静岡 完全版】
原川朋華記者(天浜線天竜二俣駅 浜松・天竜区 25日):「浜松市天竜区は空気が冷え切っていて、防寒対策をしていても肌を刺すような寒さです。駅前の花壇では午前9時半現在も雪がうっすらと積もっている」
10年に1度の「最強寒波」
25日、浜松市天竜区では最低気温マイナス3.9℃を観測。こたえる寒さとなりました。
千葉県から:「寒いですね」
Q.どんな寒さ?
A.「痛いです」
浜北区民:「きょうは寒かった。近年まれにみる寒さ。うわ、さむ…、風が」
「10年に1度の寒波」が、静岡県にも…。芯から冷える寒い一週間となりました。そんな今週の静岡 一気に分かるニュース総まとめスタートです。
心霊スポット?廃業ホテルで火災
激しく燃え上がる炎。22日午前4時半ごろ、下田市柿崎の旧下田富士屋ホテルで火事が発生しました。建物は4階建てで、そのうち3階と4階部分がおよそ5時間半にわたり燃えました。ただ、こちらのホテルはすでに廃業していて、電気もガスも通っていませんでした。
木村秀平ディレクター(下田市 22日):「火災があったホテルの前です。ホテルの入り口には誰かが書いたものとみられる落書きが複数残されています」
入り口には何者かがスプレーで書いたような複数の落書き。立ち入り禁止の看板も壊れていました。至るところに、明らかに人が出入りしている形跡が…。廃業したホテルに一体なぜ? 地元の人に話を聞くと、そこにはこんな理由が…。
近隣住民:「何回かテレビで心霊スポットというので番組をしていたのを見たり、観光客の方が通りすがりに『あそこだよ心霊スポット』と言っていたりとか、(ホテルに)入っていく方も夏場とかはよく途中まで行って帰ってくる観光客とかは見たことがある」
道の駅の飲食店で働く従業員:「結構若い人がよく写真を撮ったりしている昼間なんかでも。3人ぐらいのYouTuberが入っていたとかは誰かから聞いた。勝手に入れるから、そんなの(不法侵入)はよくあるんじゃない」
このホテルは最近、心霊スポットとして動画を配信する目的で多くの人が肝試しに訪れると言います。実際に動画配信サイトを見ると、ホテルの中に入り撮影した動画が多数アップされていました。
ホテルのすぐ横に家を構えるこちらの住民は、出火した直後の時間帯にホテルの近くで若者のグループを見かけたそうです。
近隣住民:「今回に限らずテレビで心霊スポットとかで、肝試しとかで結構(誰かが)出入りする。今回たまたま火災になっただけで、今までにあってもおかしくない状況だった」
警察と消防は不審火の可能性も視野に出火原因などを調べています。
川勝知事が大規模盛り土を視察
静岡県の川勝平太知事が、静岡市内の山間部に無許可で造成された大規模な盛り土を視察。視察したのは静岡市葵区の「杉尾地区」と「日向地区」です。2つの地区に盛り土された土砂の量は、おととし甚大な被害を引き起こした熱海市の伊豆山に造成された盛り土の5倍以上と推定され、県が確認している緊急性の高い盛り土の中で最も規模が大きいといいます。
この日の定例会見で、川勝知事がこの問題に言及しました。
静岡県 川勝平太知事(24日):「ここは盛り土した方の所有地なんですね。ですから、厳しい対応を所有者がなさって、『自分の土地だから何を文句を言うか』と、そういうタイプだったと私は報告を受けました。やるべきことをやっているんですけれども、やっぱり厳しい法令とか条例とか、ちゃんと根拠がなければ強く出られません」
川勝知事が岸田総理に手紙
静岡県 川勝平太知事(24日):「静岡県にとって必要な情報を明示していただくべく、手紙をお届けした」
24日、川勝知事が大事な手紙を出したことを明らかにしました。その届け先は岸田総理です。
静岡県 川勝平太知事(24日):「2027年から全線開業予定の2037年まで、この10年間において静岡県が享受できるメリットをご説明ください」
発端は岸田総理がリニア開業後に静岡県に停車する東海道新幹線の本数について、今年の夏をめどに調査結果をまとめる方針を示したことです。
静岡県 川勝平太知事(5日):「今頃それを言って静岡県民を喜ばせようというレベルの低さ、これはどなたでしょうか、(国交省の)鉄道局長なのか、鉄道局長を務めた担当審議官なのか、この担当がいかにレベルの低い議論を大臣や、ましてや総理にまでさせているか、私は慨嘆している反省しないさい」
川勝知事は13日の会見で総理に手紙を送付するとしました。さらに…。
静岡県 川勝平太知事(13日):「(国交省の)審議官と鉄道局長は、責任をもって斉藤国交大臣並びに岸田総理に恥をかかせぬように支えてくださいとあえて強く申し上げておく。それが出来ない場合には、それなりの責任を取りなさいということもあわせて申し上げたい」
そして、25日手紙の送付に至ったのです。
文書では「品川-名古屋間」までの部分開業、大阪までの全線開業のそれぞれの段階で、県内に停車する1時間あたりの「ひかり」と「こだま」の本数や、「のぞみ」からリニアへと乗り換える乗客の割合などのデータを示すよう求めたということです。
JR東海の計画では、リニア新幹線を2027年に「品川-名古屋間」で開業させ、その10年後に、大阪までの全線開業を目指しています。
静岡県 川勝平太知事(24日):「今、本当に喫緊性があると総理が思われているなら、この2027年二段階方式、これが本当に合理的であるか、現実的であるかどうかというのは十分に問うに値するので、ここはしっかりやってもらわなければいかんということで、私の今回の質問の大きなポイントは、東京(品川)-名古屋間。これについてのシミュレーション」
Q.川勝知事は名古屋までの部分開業段階でのシミュレーションを出してもらわないと今回の調査については静岡県にとってメリットや意味がないと捉えている?
A.「2027年に開業できたとして、その後大阪まで開業するのに目下の計画ではさらに10年かかるわけです。ですから単純に計算すれば、14~15年は品川から名古屋しかないわけです。この時にどうなっているかということは、今ここで生活している人たちにとっては、やっぱり知りたいことじゃないでしょうか」
その上で…。
静岡県 川勝平太知事(24日):
Q.今回、岸田総理と文書を通じたやり取りになっているが、岸田総理と一対一で会談などをやって、知事から何か主張したり、求めたりとかは?
A.「お誘いがあれば、万障繰り合わせて、お目にかかって説明ないし、議論をしたい」
4年ぶり…浜松まつり御殿屋台引き回し実施へ
4年ぶりに浜松まつりで御殿屋台の引き回しがみられそうです。24日、浜松まつり組織委員会の役員会が開かれ、今年の浜松まつりは5月3日から5日までの3日間、有観客で凧揚げを実施するほか、市内中心部での 御殿屋台で引き回しを4年ぶりに再開する方向でまとまりました。
浜松市 鈴木康友市長(24日):「お祭りは浜松にとって非常に重要な行事ですし、ほぼほぼコロナ前に近づいてきているのはよかったなと思います」
裾野市が刑事告発取り下げ
25日、裾野市の村田悠市長が会見を開き、市内の保育園で発覚した園児に対する虐待行為をめぐって、自らが行った前園長に対する刑事告発を取り下げたことを明らかにしました。
裾野市 村田悠市長:「捜査に取られてしまう工数によって、正常な保育環境が今園で行われていないという実情がございます。そのようなことを、今このように感じている時に果たしてこのままこれが正しいことなのかと」
去年11月、裾野市の私立「さくら保育園」で、1歳児のクラスを担当していた元保育士3人が、園児の頭を叩いたり、足を持って吊り下げたりする虐待行為が発覚。このことについて口外しないよう保育士に誓約書を書かせたとして、村田市長は去年12月、前の園長を犯人隠避の疑いで刑事告発していました。
裾野市 村田悠市長(12月5日):「本件は保育士3名だけの問題ではなく、園の責任者であるにも関わらず、保育士に対し誓約書を書かせるなど、意図的に隠ぺいを図ろうとした園長の対応も悪質でありました。市長として今後捜査が行われることを強く望んでいます」
強い口調で前の園長の対応を批判していた村田市長でしたが、一転、24日に告発を取り下げたのです。その理由を正常な園の運営を重視したとする村田市長。記者から次のように問われると…。
Q.告発をしたということは間違いだと反省する点があったという考えがある?
A.「私は間違いではなかったと。今も思っている」
Q.今回、告発状こそ取り下げられましたけれども、園側がいわゆる隠蔽する意思があったという認識は市として変わりない?
A.「はい、今も変わっていません。前理事長の責任は今も大変に重いと思っております」
村田市長は今回の問題で事態の把握から公表までに時間がかかったとして、自身の給料を減額する条例案を来月の市議会に提出する方針です。
「10年に一度」の寒波…県内各地では
気象庁 加藤廣センター長(23日):「あす24日から26日にかけて日本の上空にはこの冬一番の強い寒気が流れ込むため、日本海側を中心に大雪となる恐れがある。太平洋側でも大雪や積雪となる見込み、大雪や暴風雪、吹き溜まり、低温による路面凍結、交通障害等に警戒してください」
23日、気象庁と国交省が共同で会見を開き、10年に一度といわれる、“今シーズン最強寒波”への注意を呼びかけました。
そして25日、「10年に一度」の寒波が、静岡県にも―
浜松・中区。午前8時、浜松市中心部の気温計はマイナス3℃を表示。車には薄く雪が残り、氷柱(つらら)ができていました。
裾野市。午前8時半ごろ、裾野市から見る富士山は、厚く雪化粧。雪煙(ゆきけむり)が舞い上がっていました。
最低気温は、静岡市葵区の井川でマイナス8.1℃、御殿場でマイナス6.1℃、浜松でマイナス3.5℃、静岡でマイナス1.9℃など、19ある観測地点すべてで氷点下となりました。
そのうち、16地点で今シーズン最低を記録しました。
竹内一夫記者(天浜線天竜二俣駅 浜松・天竜区 24日午後10時すぎ):「午後10時を過ぎました。浜松市天竜区です。アスファルト上の雪は溶けていますが、花壇など土の場所にはかなりの雪が残っている」
その雪は、朝になっても…。
原川朋華記者(天浜線天竜二俣駅 浜松・天竜区 25日午前9時半ごろ):「浜松市天竜区は空気が冷え切っていて、防寒対策をしていても肌を刺すような寒さです。駅前の花壇では午前9時半現在も雪がうっすらと積もっている」
浜松市天竜区では、最低気温マイナス3.9℃を観測。こたえる寒さとなりました。
千葉県から:「寒いですね」
Q.どんな寒さ?
A.「痛いです」
浜北区民:「きょうは寒かった。近年まれにみる寒さ。うわ、さむ…、風が」
こちらのお茶屋では、外に置いてある洗濯機に異変が…。
すずしょう 楠隆さん:「(朝来て)見たら、ホースが全部凍ってしまっていた」
Q.こういうことはこれまでもあった?
A.「初めて」
スタッフの作業着を洗う洗濯機のホースが凍結。使えなくなっていました。
すずしょう 楠隆さん:「きのうからテレビで(寒波が来ると)言っていて、外の水道管は注意するようにと言っていて、『俺のところは大丈夫だろう』と思っていたら。来てみたらこういう状態だった」
乙女峠(御殿場市 26日)
そして26日、強い寒気の影響で県内は前日よりも厳しい冷え込みとなりました。
仙島英明記者(JR御殿場駅 26日午前6時半):「午前6時30分の御殿場駅前です。外にある気温計はマイナス8℃を表示しています」
御殿場市では今シーズン最低のマイナス8.5℃を記録。
通勤する人:「寒いです。ヒートテックとニットとコート着て、マフラーして、あとカイロ貼っています」
26日 県内では静岡市葵区井川でマイナス8.5℃、川根本町でマイナス7.0℃、浜松市の佐久間でマイナス6.2℃、三島でマイナス5.4℃など19の観測地点のうち、7地点で今シーズン最低となりました。
洞慶院(静岡・葵区 26日午前9時ごろ)
一方、梅の名所として知られる、静岡市葵区の洞慶院では―
渡部圭吾気象予報士:「こちらはお寺の水を汲む場所、手などを清めるところですけれども、このように完全に凍ってしまっています。手で押してもびくともしません」
この日 静岡市の中心部では、今シーズン最も低いマイナス4℃を観測しました。
白鳥衛記者(水ケ塚公園 裾野市 27日午後2時すぎ):「午後2時すぎの裾野市水ケ塚公園です。ご覧のようにあたり一面真っ白、とてもきれいです。ただ風がかなり強く横殴りの雪が降っていて、厳しい寒さとなっています」
27日の裾野市の水ケ塚公園は、一面銀世界となっていました。
JR御殿場駅の気温計は0℃を表示。
最低気温マイナス8.5℃を記録した木曜と比べれば寒さは和らぎましたが、2月中旬並みの冷え込みです。県内に19ある観測地点のうち、御殿場市や川根本町、菊川市など5つの地点で氷点下となりました。
川根本町 大井川鉄道千頭駅(27日)
午後1時半ごろの川根本町。大井川鉄道・千頭駅周辺でも、まとまった雪が降っていました。機関車トーマスの仲間たちも、どこか寒そうな様子です。
観光客(袋井市から)
「手と足の感覚がないくらい冷えてます。寒いんですけれど、めったにこういうことはないからいい」
寒い映像から一転。早咲きのサクラ「土肥桜」が一足早い春の訪れを告げています。
「土肥桜まつり」
青空に映えるピンクの花。伊豆市の土肥温泉では、早咲きのサクラ「土肥桜」が見頃を迎えています。例年1月上旬から開花し、2月の下旬まで楽しめるこの地区でしか見られない品種です。土肥温泉周辺の寺や神社には400本ほどが植えられていて、訪れた観光客は一足早い春の訪れを感じているようでした。
埼玉から来た観光客:「この時期に見られて本当によかったです」
「土肥桜まつり」は2月5日まで行われます。
球児に『春』
27日には、3月18日に開幕する選抜高校野球大会の出場校が発表されました。今年から出場校の発表はインターネットで、ライブ発信されることになり、これまでの各学校への電話連絡は無くなりました。
その瞬間、監督室では
10年ぶり5度目のセンバツ出場を決めた常葉大菊川は去年秋の東海大会で準優勝。加藤学園との県勢対決となった準決勝では3番 岩崎の先制ホームランで主導権を握ると、1年生サウスポーの久保が加藤学園に 3塁を踏ませず完封。投打に安定感のある戦いを見せていました。
平出奏翔キャプテン:「センバツにむけてチームとしてもっとレベルアップできるようやっていきます。菊川らしい元気のある野球を全国の舞台で精いっぱいやりたい」
10年ぶりのセンバツの切符を掴んだ常葉大菊川の選手たち。16年ぶりの頂点を見据えながらこれから本格的に春への準備を進めます。
(1月28日放送)