高校生の行動力がコロナ禍での生活困窮者の救済へ フードドライブの取り組み
静岡市の清水桜が丘高校。保健委員の生徒たちが校内などで集めたのは…自宅で余った食品およそ800点です。
●清水桜が丘高校保健委員会 望月綾那委員長
「コロナ禍で食べ物に困っ ている人が増えていると知ったので、少しでも生徒たちが手助けできればとこの活動をすることにした」
農林水産省によりますと、日本では年間2550万トンの食品廃棄物が出されていて、このうちまだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は612万トンにのぼります。
●保健委員 伏見典華さん
「1日に1人お茶碗一杯分のものを捨てているということにびっくりした」
生徒たち行ったのは、フードドライブと呼ばれる取り組み。家庭で余っている食品を持ち寄り福祉団体などに寄付する活動のことで、生徒たちはイベントや校内で食品の回収を1週間呼びかけました。
●保健委員長
「ただでさえコロナ禍で不 安を抱えている人もいると思うけど、そんな方々の食という身近な面で少しでも手助けできればいいなと思う」
集めた食品をフードバンクふじのくにに寄付することにしました。
●生徒
「桜が丘高校で集めただいたい800点くらいの寄贈品です。お願いします。
●フードバンク
「ありがとうございます。すごいたくさんの量を集めていただいて、それも使いやすい食べ物、缶詰やレトルトとか、
そういた物中心に集めていただいたから、今すぐ仕分けをして困っている方にお渡しすることができる」
フードバンクふじのくにでは、企業や個人から寄付された食品を支援を必要としている人に配布する活動を行っています。寄付された食品は包装に破れなどがないかチェックし、賞味期限別に仕分け。支給先の人数や年齢に合わせて箱詰めして届けています。
●フードバンクふじのくに 望月健次理事
「静岡県内全域で活動していて(例年)1年間通して3000件くらい依頼が来る。まだ1年経っていないけども、依頼件数が4500に届くところに来ている。原因としては、コロナで生活に困った方が増えた」
今年度の申し込みはすでに前年度の1・5倍。年度末には倍になる見込みです。その分多くの寄付が必要だと言います。
●フードバンクふじのくに 望月健次理事
「皆さんの手伝いなしには活動できないものだと思っているので、若い力で支えてもらって本当にうれしい」
コロナ禍で広がる支援の輪。高校生の行動力が食品ロスの解消や生活に困窮する人の支援へと繋がっていきます。