静岡県総合防災訓練 湖西市では自衛隊ヘリによる救出訓練 浜松市では大量の支援物資の配送訓練を実施

静岡県の総合防災訓練が3日行われました。今年は浜松市と湖西市をメイン会場に警察や自衛隊なども含め、およそ2万人が参加しました。

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静岡県総合防災訓練 湖西市では自衛隊ヘリによる救出訓練 浜松市では大量の支援物資の配送訓練を実施

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静岡県の総合防災訓練は南海トラフ地震で大津波が発生し、大きな被害が出た想定で行われました。

林輝彦アナウンサー:
「新居中学校の屋上に消防のヘリコプターが到着しました。これから要救助者をヘリコプターに乗せて、直ぐ近くの湖西運動公園に要救助者を搬送します」

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 新居中学校では津波避難タワーにけが人が取り残された想定で
救助訓練が行われました。

 訓練には航空自衛隊浜松救難隊と横浜市消防局から合わせて3機のヘリコプターが出動し連携を確認しました。

 湖西市の沿岸部には県の第4次地震被害想定で地震発生から数分で津波が到達するとされています。

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湖西市消防本部 山本浩人消防司令長:
「県の消防防災ヘリとの連携やドクターヘリとの連携は頻繁にやっているが、他県の消防ヘリや自衛隊のとの連携は中々やれな いので、こういった機会は大変助かった。今後の活動に活かしていきたい」

 湖西市の訓練には住民や市職員、自衛隊などおよそ1万2000人が参加。

 ヘリの救助のほか、NTT西日本による災害伝言ダイヤル171の使い方講座や倒壊した家屋からの救出など、市内15ヵ所で
およそ40の訓練が行われました。

一方、浜松市では…

画像1: 一方、浜松市では…

梅田航平記者:
「東名浜松ICからすぐのこちらの会場では、県と浜松市が被災者支援物資の搬出訓練を行っています。このあと仕分けられた大型のトラックが各市の避難所に向け出発します」

 こちらで行われていたのは、国から届いた支援物資を各避難所に届けるための県と市の連携訓練です。

画像2: 一方、浜松市では…

 南海トラフ地震が発生した場合、県によると津波などの被害で湖西市では最大で4万3000人、浜松市では最大で28万人が避難する想定となっています。

 発災時、被災地に届けられる物資は、各市町が備蓄している物資と、県からの要請を待たずして国から送られてくる物資の2種類です。

 この国からの物資については、想定津波浸水区域外であることや、大型トラックでの作業ができる空間があることといった国が定めた基準に基づいて指定された広域物資輸送拠点や代替拠点に届けられます。

 そこから仕分を行ったうえで、各避難所へと届けられる仕組みとなっています。
 こちらの会場は、浜松市と湖西市が共同で使用する広域物資輸送の代替拠点となっていて、今回は緊急時の運用に問題がないかを確認しながら県と市が連携し、発送に向けた仕分けなどが行われました。

県担当者:
「アルファ米が6。1・2・3・4・5・6 24です。OKです。こちらを湖西市と浜松市の分に分配お願いします」

 災害時、国から届く物資は、浜松市と湖西市合わせてトラックおよそ280台分。

 莫大な数が想定されています。

トラック協会:
「こちらで物資を引き受けて今仕分けているが、浜松市内184カ所の避難所、湖西市については集積拠点経由して17カ所の避難所に輸送するという計画」

知事:
「ラストワンマイルですね」

画像3: 一方、浜松市では…

トラック協会:
「そうですね、ラストワンマイルとにかくスムーズにやるという
研究している」

 そして、トラック到着から1時間半後…

梅田航平記者:
「浜松市が仕分けた国からの物資が避難所へと向かうトラックに乗せられていく。この後、湖西市のトラックはいったん市の拠点に移動させるということですが、浜松市のトラックはそのまま避難所に向かうということです」

 こちらの会場は市の物流拠点の1つにもなっているため、各避難所への仕分け作業も行われました。

 今回の訓練では、実際に3カ所の避難所に向け、トラックが出発。

このトラックが走る道も大切なポイントです

画像: このトラックが走る道も大切なポイントです

南海トラフ地震では、県内だけでなく、太平洋沿岸部の広範囲に渡り、甚大な被害が予想されていることから、
輸送ルートの確保は物資・救助で重要となります。
県は、高速道路や国道などの主要道路を、あらかじめ「緊急輸送路」として指定し、有事の際の緊急輸送を速やかにできるよう備えています。

今回は訓練時間の都合上、指定された「緊急輸送路」ではないルートでの輸送となりました

避難所に

 訓練開始からおよそ2時間半後、ついに物資が被災者のもとに。

 避難所では、視察していた川勝知事や訓練に参加した市民が協力しながら物資を配布しました。

物資を受け取った市民参加者:
「本番ではこんなにうまく届くと思えないので、連絡が県とか市とかと上手くいけばいいかなと思う」

 一方、訓練を実施した県と浜松市、そして輸送を担当した県トラック協会も反省会を実施。

 共同訓練を終えての意見交換をしていました。

画像1: 避難所に

県担当者:
「上手く連携とりながら修正しながらできたのは、そこはとてもよかった。一番よかったのは(市や関係機関と)顔の見れる関係になった、そこが一番大きかったと思う」

浜松市 中野祐介市長:
「来た物資を全部手作業で確認してチェックしていたが、デジタル化することでより、簡単にさばけるようにする仕組みが必要かなと感じた。どういった役割分担で、誰が中心となってという体制をしっかり構築を改めて確認をしていきたい」

画像2: 避難所に